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ペヤングやきそば激辛MAX END [食べ物・料理]

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流行が過ぎてしまったかもしれませんが、YouTubeで話題になっていた「ペヤングやきそば激辛MAX END」をお昼に食べてみました。

これは辛いを通り越した、「痛い食べ物」です。

辛さというのは、甘味、塩味、酸味、苦味などの味のカテゴリーには入っておらず、痛みだと言われています。

袋を破ってソースを湯切りした麺にのせ、かき混ぜた瞬間から、鼻腔を突き刺す刺激に震えました。ソースが裸の唇についたとたん、予想以上の鋭い痛みを感じました。数週間前にペヤングのMAXを食べたときは、30秒ほどしてから徐々に辛味が強まっていくのを感じたのですが、ENDは5秒も待たずに私の舌を突き刺しました。

その痛みから逃れるために、すぐさまティッシュ箱に手を伸ばし、唇にこびりついたソースを拭き取りましたが、その間に喉の奥がジリジリと焼けてきました。そのジリジリが、胃袋の中でずしりとした重さに変わりました。海の底から手が伸びてきて、私を引きずり込んでいくような息苦しい重みです。

「これは一気に食べてしまわないと、命が危ない」と思って急いで箸を動かしたのですが、一口食べるごとに感じる激痛が私の時間を止めてしまいます。

とうとう痛みに耐えられなくなった私は、手元に用意していたホットコーヒーを口に含んだのですが、コーヒーの熱がさらに痛みを増幅させ、飛び上がりそうになりました。まるで自分が因幡の白うさぎになったような気分です。とるものもとりあえず台所に向かい、冷蔵庫のドアを開け、中から牛乳を取り出し、マグカップに注いで、白で赤を薄めました。激痛を胃袋に流し込んでいく時間は、まさにスローモーションでした。

ところで、日本書紀に出てくる因幡の白うさぎの話は覚えていらっしゃるでしょうか。川を渡るためにワニ(サメのこと)を騙したために、ワニに皮を剥ぎ取られ、その後、悪い神様に塩を塗ると治ると騙されて、再度痛い思いをするというお話です。自業自得ですが、踏んだり蹴ったりですね。(何か私は悪いことをしましたっけ?)最後は、いじめられっ子で心優しい大国主命(おおくにのぬしのみこと)に助けられるのですが、私を助けてくれる人はどこを探しても見当たりませんでした。

そんなことを考えているうちに。額から大きな汗がポタポタと垂れて、テーブルの上に水たまりを作りました。私には泳げませんが、アメンボならば浮かびそうな水たまりです。

これは完全に「罰ゲーム」です。なにゆえ、好き好んで私は罰ゲームを受けているのでしょうか。私はやはりマゾヒストなのでしょう。

ペヤングを作っている「まるか食品」は2014年に不祥事を起こし、もしかしたらもう二度とペヤングが食べられなくなってしまうのではないかと心配されました。カップ焼きそばの中に虫の死骸が入っていたという事件ですが、おそらく皆さん方も記憶に新しいでしょう。

その後のまるか食品の弾け方は凄まじいものがあります。何かが吹っ切れたようです。以前にもニセモノっぽい名前のペヨングなどの商品を出したり、2,142kcalもある超大盛りカップ焼きそばを出したりして話題作りに余念がありません。守るべきだと信じていた伝統を片っ端からぶっ壊していくまるか食品の攻めの姿勢をマゾヒストの私には見習うべきかもしれません。

いつまでもこんなことをし続けていては体が持たないので、激辛チャレンジはもうこれでENDにします。



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