SSブログ

Fact [本]

アマゾン「売れているビジネス書」ランキング | Amazon週間ビジネス・経済書ランキング | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

こういうものはすべてアマゾンのレビューを読めば、読んだ気持ちになれるので、お金を使わずに勉強ができて便利です。

レビューから想像するに、基本的には実感と事実はずれるという話が書いてあるのでしょう。人間はさまざまなバイアスをもって物事を認識するので、人間の実感が事実を正確に反映していないのは当然のことです。若者の犯罪率が上がっているとか、外国人の犯罪率が高いとか、高齢ドライバーの事故率が増えているとか、ゲームやギャンブルをする人に犯罪者が多いとか、なんとなく思っている人が多いかもしれません。だいたいは、その実感はデータとずれています。事故率は高齢者よりも若い人のほうが高いし、犯罪率は日本人のほうが高いはずです。人間というのは、そういうものの見方をする愚かな生き物なのです。

しかしながら、事実というのは、誰かが事実認定したものです。それすら、真実かどうかわからないのです。事実(fact)と真実(truth)は、日本語では字面は似ていますが、中身はまったく違うものです。factは、factoryやmanufactureと同じ語源です。factは「作る」という意味ですから、作られたものがfactです。誰が作ったのか、authorityが曖昧なのです。責任者がいないということです。事実だからといって100%正しいわけではなく、安易に信じられるものではないのです。統計の大きな落とし穴です。真実は、authorityが明確です。ユダヤキリスト教的な文脈では、そのauthorityはGodに帰されます。

日本で行われる事実関係をめぐるさまざまやりとりの中で、非常に不満に思うのは、事実と真実の違いを認識していない人が(たとえば安倍総理!)、これは事実ですから、間違っていませんと断言することです。事実には間違いがある可能性があります。結局は、そのautorityはどこかの愚かな人間たちにあるものなのですから。


FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

  • 作者: ハンス・ロスリング
  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 2019/01/11
  • メディア: 単行本



このランキングを下までずっと見ていったのですが、うーん、読みたくなるようなタイトルがないですね。『鎌倉資本主義』というタイトルには一瞬ビクッと反応したのですが、残念ながら、鎌倉時代の話ではないようです。仲良しグループの内輪話みたいです。


家をセルフでビルドしたい 大工経験ゼロの俺が3LDK夢のマイホームを6年かけて建てた話

家をセルフでビルドしたい 大工経験ゼロの俺が3LDK夢のマイホームを6年かけて建てた話

  • 作者: 阪口 克
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2018/11/30
  • メディア: 単行本



もしいま読む本がなくて困っているとしたら、ビジネス書ではないですが、私だったら、こういう本を買うでしょう。自分(たち)でなんとかするというの私の好みです。『大草原の小さな家』を見て育った世代ですからね、私は。著者の職業は写真家で、秩父に土地を買って、大工経験がないのに、DIYで6年も掛けて、試行錯誤で家を建てたそうです。先日J-Waveで彼のインタビューが流れているのをクルマの運転中に聴きました。途中までしか聞けませんでしたが、面白い方のようです。やってみて、自分の失敗に気づき、それを修正したり、修正できず、そのまま放置したり。自分一人でやる場合は、たいていそういうものです。でも、それが楽しいです。そういう楽しみがわかる人とは、私はお友達になれそうです。


共通テーマ: