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文科省による改革をやめさせ、文科省を改革すべき [資格・学び]

「大学入学共通テスト」と「新学習指導要領」によって「国語」教育は劣化する
~英語の民間試験導入だけではない!「国語」だって記述式試験や教育改革で大混乱?~ | 時事オピニオン | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダス


私の周りの教員の口から「文科省」という言葉が出たときは、決まってネガティブな話題です。みな一様に苦虫を噛み潰したような顔をして、ふだん使わないような罵詈雑言を吐きます。文科省の役人が、教育者のやる気を失わせるようなことばかりしてきたせいです。

自分たちの権力を増大させるために、教員免許の更新制度なる無駄な改革を行い、教員の労働時間を増大させ、教育環境を劣悪にし、結果的に教員のなり手を減らしたのです。いまは競争率が下がりきって、バカでも教師になれる時代になりました。

文科省はまた、産業界からの圧力を受け、小学生から英会話ごっこ遊びをさせ、中高大と英語は雰囲気で覚えるものだと洗脳教育をして、考える力を失わせました。さらに、アカデミックなものとは関係のないビジネス英語を大学生に学ばせ(クラス分けにTOEICを受験させる大学が多いです!)、そのうえ、思考力を養成するのにふさわしい文学を教育から排除するのですから、愚民化政策そのものです。文学を教育から排除する方向性は完全に間違っています。20年以上前からですが、英語教育から小説を排除し、さらに今度は国語教育からさえも文学を排除するというのです。文学(や哲学)を学ばないし、卒業論文すら書かないで卒業できる制度にしたのも、世界中の笑いものになっているのです。日本のどこがスバラシイのですからね。文科省の罪は極めて大きいです。

幼い子供を育ている母親の口からも文科省への痛烈な批判は出てきます。文科省は、愚民化政策を行うだけではなく、少子化を加速させているとしか思えません。「働くお母さんが、子供の預け先を探すのにこれほど苦労する国はありません。どこが先進国なのですかね」といつも私に愚痴をこぼす女性がいます。保育園は厚生労働省の管轄ですから、関係はないのですが、いずれにせよ、母親が働ける環境を整備してこなかった官僚たちの罪は計り知れないほど重いです。

そういう不満を授業中に学生に語ると、「先生は雑談が多すぎる」と批判をするバカな学生がいます。文科省がそういう愚民を育ててしまったこともまた犯罪です。

日本は文科省による諸々の制度改悪のおかげで、すでに救いようがない国になってしまっています。文科省を細かく分割して、彼らが持つ強大な権力を奪い取らなければ、日本の消滅のスピードを加速させるだけです。

文科省は他の省庁に比べて真面目な人が多いと言われているそうです。たしかに真面目なのかもしれませんが、実際は、東大出身者の中では「クズ」と呼ばれているらしいです。私の学生の一人が内部の人から聞いた話では、安倍政権と密接な関係を持つ経産省はイケイケで、文科省はいじめられっ子なのだそうです。だから、奴らは教育改革をしているふりをして(仕事をしているふり!)、教員をいじめて鬱憤ばらしをしているのでしょう。まったく迷惑な話です。

いま香港で民主化運動の一環のようなデモが繰り広げられています。その暴徒化した様子を見ていると、1960年代に安倍総理の祖父の岸信介のせいで発生した学生運動を想起させます。あのあと、国は二度と国民が政権に歯向かわないように、文科省を通じて愚民化政策を行い続けてきたのです。これは当時学生運動をしていた私の恩師の一人が語った言葉です。私もその通りだと思います。

国語や英語教育の中で、読むより発言することを重視するために、読むことを軽視するらしいですが、そもそもまともな意見を主張するためには、質の良い情報をたくさん仕入れ、それを自分の頭を使って整理・分析・評価する能力を養成する必要があります。それもせずに、発信をする機会を増やせば、グローバル化した世界に対応できる人材になれるという子供じみた幻想を大衆に植え付け、御しやすい愚民にすることを求めているとしか思えません。そんなカタストロフィック(週末的)な状況を避けるためにも、文科省の改革を次々に潰し、仕事をしているふりをしているだけの文科省そのものを改革しなければいけません。