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中田敦彦氏を攻撃する薄汚い(典型的な)手口 [雑感・日記・趣味・カルチャー]

「責任持った発信が大事」と話す中田敦彦がYouTubeでフェイクを流す問題点(dragoner) - 個人 - Yahoo!ニュース

中田敦彦氏が間違った部分を指摘するのは良いのですが、一部を取り上げて彼の試みを全否定するようなことをdragoner氏が言うのは根本的に間違っていると思います。昨年、大学の授業アンケートで、私のごく一部を取り上げて、私の存在を否定しようとした学生がいたのですが、あの薄汚い手口を思い出しました。

私は好んで中田さんの動画を見ていますけど、私みたいな歴史や政治の門外漢には中田さんの授業の中からフェイクな部分を取り出すことはできません。その史実が正しいかどうかは、専門家でも意見が分かれるところもありますから、それをすべて勉強してからではないと授業ができないとか、いっさい発信すべきではないなどと言い出すと、自分の考えを人前で話すことを不可能にさせますし、そもそも「言論の自由」の侵害にもなります。dragonerさんみたいな指摘も大事ですが、同時に、彼には他人の権利を抑圧する権利はないことも認識すべきです。

客観的な事実を語ることは重要です。しかし、どんなに客観的な事実に迫ろうとしても、客観的な見方というものは、残された資料と、複数の個人の解釈(主観)の集積から導き出された、現時点での支配的な「意見」なのですから、「これこそが不変の事実です」ということ自体が、主観的になるくらい、客観的にものを語ることは難しいのです。そのことを「事実」と認定する人物も資料もその解釈も時代とともに変わっていくのですから。

dragoner氏の手口は、ごく一部の瑕疵を取り上げて、その人の存在そのものを否定しようとする行為に思えます。危険なのは、dragoner氏の方ではないでしょうか。