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タイトルについて [雑感・日記・趣味・カルチャー]

私はブログ記事のタイトルをまじめに付けるときもありますし、デタラメにつけることもあります。しかし、まったく付けないということはありません。タイトルを付けることは、面倒くさいかもしれませんが、当たり前の行為だと思います。

なぜか課題の文章にタイトルをつけてこない学生が多いので、「タイトルを付けてください」と学生にコメントをしたら、ある学生が「そういう指示がなかったからタイトルを付けません」でしたと書いてきました。すかさず、私は「タイトルを付けなくてもいいという指示は出していないので、タイトルを付けるべきです」と返信しておきました。(こういうやりとりは精神を消耗するので、ほんとうに嫌ですね。)

ふつうは論文でも本でもテレビ番組でもYouTube動画でもなんでもタイトルがあります。教科書に収録されている文章にもタイトルはあります。タイトルのない読書感想文も存在しません。タイトルがないのはふつうではありません。タイトルは自分はどういうことに焦点を当てているのかを示す重要な要素です。それを省くことは読者を想定していないということです。それは読んでもらって、評価してもらえなくてもいいという意味になります。

タイトルを付けないのが常識化してしまったのは、TwitterやLINEのせいかもしれません。タイトルもつけない短文だけのつぶやきややりとりに慣れてしまったせいで、小学校で身につけたことをすっかり忘れてしまった可能性があります。

いつからかそういう学生が多くなり、プレゼンのときもタイトルを示さずにいきなり始めてしまう人がいました。「ちょっと待って、タイトルは?」と確認し、学生が考え込んでしまうこともたまにありました。私みたいな年寄りには理解できない不思議な現象です。

そのようにしなさいと指示されていないのだからやらなくていいという姿勢でごまかせると思っている人は世の中にたくさんいます。しかし、そのようにしなくていいと指示していないのだから、ふつうはそうするものだと言われたらグーの音も出ないでしょう。今回は私の価値観を学生に押し付けているわけではありません。これは大学教育といわず、学校教育ではアタリマエのことです。会社でもレポートにタイトルを付けなくていいよと言われたらつけなくてもよいのでしょうけど、ふつうは何も言われなければ付けるものです。しかも、そんなことは学校では習っていないなんて抗弁することはできません。作文の時間にタイトルを付けずに原稿用紙に書きなさいと言われたことはないでしょうからね。