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読書感想文、ミステリーでも図鑑でも書ける!? 「感動は書かない」目からウロコの技(朝日新聞EduA) - Yahoo!ニュース [資格・学び]

読書感想文、ミステリーでも図鑑でも書ける!? 「感動は書かない」目からウロコの技(朝日新聞EduA) - Yahoo!ニュース

「読書感想文」の問題点は、目的とターゲット(読者)がはっきりしていないことです。本を読んで感想を書け、と漠然と命令されても、どうすればいいのかさっぱりわかりません。

それがぼんやりした「感想」ではなく、明確な「意見」を書くべきだとか、その本のポイントを紹介(レビュー)することが目的だったら、やりやすくなると思います。

昔、子どもながらに感じたことは、読書感想文を書く目的は、読書したことを証明することであったり、主人公の行動から自分の普段の生活態度を反省することになっているということでした。当然、嫌な気分になりました。

そういう嫌な気分になることを防ぐために、私は自分の授業では学生たちに本や映画の紹介する文章を書いてもらうときは、1)簡単なあらすじ、2)読みどころ(ポイント)、3)それに対する自分の意見、4)この本を読むと(この映画を見ると)良い理由、をまとめてくれるように指示します。ぼんやりとした感じで、単に感想を書いてくださいなんて言ったら、読む価値のない文章ばかり読まされて時間の無駄になるのが落ちです。それを避けるためにも、指示は具体的にしています。その上で、プレゼンをしてもらうのです。

そのような方法であれば、目的と読者は明確になります。この本を読んでもらいたい(その映画を見てもらいたい)のはクラスメートたちで、彼らに〜の問題について考えてもらいたいとか、こういう生き方や考え方もあるんだということを知ってもらいたいとか、私はこういう人間なんだというのを伝えたいとか、自動的に決まります。

一方、小学生が夏休みに取り組む読書感想文の読者は顔の見えないオジサンやオバサンです。感想文を書いた少年少女は、そんな見知らぬ人たちに自分の書いた文章を通して、何をしたいのか、さっぱりわかりません。せいぜい、自分たちはまじめに生きていることを示すだけでしょう。だからこそ、小学生たちは読書感想文を書く気力がでないのです。

書くことを通して、自分自身の生き方を考え直し、自分自身を客観的に捉えるという目的であるのなら、夏休みに限定する必要もないと思います。ふだんの授業で教えればいいじゃないですか。ふだんから先生はほんの読み方やレビューの仕方を教えておけば済む話です。

何十年も、こんなバカバカしいことを止めさせない責任者はいったい誰なんでしょうか。頭が悪すぎます。