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なくてもいける? ミニマリズムについて [雑感・日記・趣味・カルチャー]

身軽な暮らしのために「なくてもいける?」の視点を持ってみる | CHANTO WEB

大多数の人は同意してくれると思うのですが、家の中にはなくても済むものだらけです。テレビも掃除機も洗濯機も冷蔵庫も炊飯器も食洗機も浄水器もアイロンもテーブルもソファーもベッドも机もテーブルも不要と言えば不要です。一方で、なくてもいいけれども、あったほうがいいというものもたくさんあります。そういうものを受け入れる寛容さ、柔軟さが必要なんだと、去年、私自身、10数年ぶりに断捨離のまねごとをして思うようになりました。

YouTubeにはミニマリストたちの動画がたくさん上がっていますが、彼らの考えはあまりに極端すぎて、誰にでも当てはまるライフスタイルではありません。中にはボールペンやメモ帳すらいらないという人もいます。彼らはトイレットペーパーやティッシュペーパーのストックも不要だし、服もスティーヴ・ジョブスのように毎日同じ服を来ていればいいのだと主張します。ふつうの人の家には3000アイテム以上のものがあり、それを極力減らすことで余計なことを考えたり、物を探す時間を減らすことができ、結果、自分のポテンシャルを引き出せ、生産性を高めることができるんだそうです。鬱陶しい宗教です。

断捨離なんて言葉が生まれるはるか以前に、ストックをするな、なくなってから買いに行け、コンビニやスーパーを冷蔵庫やパントリーの代わりにしろという内容の本がベストセラーになりました。どうやら、ご本人は東日本大震災を経て、ストックの必要性を認識できたようです。その人は確実に平和ボケだったわけです。ミニマリストもそれに近いと思います。「拠点を会社に据えれば、家は寝に帰るだけだから、車中泊で十分じゃね? 家やアパートすらいらないんじゃね?」という人もいます。どうぞご自由に、という感じです。

ミニマリストや断捨離を唱える人たちは口を揃えて、片付けられない人は心が乱れている人だと決めつけます。その考えが当たっているのか外れているのか判然としません。そんなものは彼らの主観に過ぎないのです。余計な世話なのですよ。

そのミニマリズムを敷衍していけば、最終的には、「自分もいらないんじゃね?」となります。誰かの落語のマクラにそんなのがありました。

人生を仕事、金儲けと同義だと思っている人はミニマリストを目指せばいいですが、趣味に人生の意味を見出している人は、ミニマリズムなんかクソ食らえなんですよ。

『さんま御殿』出演の教育ママタレントが物議「これテレビで放送していいの?」教育法に疑問の声 | リアルライブ

私の考えは、この「教育ママ」の考え方と同じです。考えることが重要なんだというさんまさんの考えもある意味正しいのですが、さんまさんは学習の順番を考えていないと思います。

学習の最初期は、ものを覚えることを重視すべきです。覚えて、理解して、それを使えるようになる訓練を経て初めて自分の頭で考える素地が出来上がるのです。最初からまっさらな状態で考えろと言われも土台無理な話です。土地がないのに、家を建てろと言われているようなものです。

私も授業では、学力の低い学生を相手にする場合は、先に答えを見せてから、解答の仕方を説明したり、なぜそれが正解なのかを考えさせたりしています。こんなふうに、正解や正解の導き方を教えて、やり方を覚えさせたほうが学習効率がいいし、時間の節約にもなります。人間の学習プロセスとして合理的なものだと思います。

はっきりいって、頭の悪い人たちは、その順番を考慮に入れず、答えの丸暗記はカンニングと同じだと言いがちです。そうして、丸暗記すら避けるので、入り口にさえ入れないままで終わってしまい、成績が悪くなるのです。