SSブログ

エノケン [映画]



この映画は、何年か前に観たことがあります。こういう映画はもう二度と撮られることはないでしょうね。長いセリフをほぼワンカットで撮っているのですから、すごいです。

この映画は、私のベッド下の複数のHDDのいずれかに保管されているので、探して見つけ出せば観られるのですけど、そういうものはなかなか見つけられません。思いがけずYouTubeで再会できて、実に嬉しいです。



晩年のエノケンですね。糖尿病で足を切断した後かな。



共通テーマ:映画

神風が吹いてくれないかな [雑感・日記・趣味・カルチャー]

ああやっと夏休みが始まりました。なぜにこの時期まで仕事があるのよ。文科省の雑菌どもを可及的速やかに死滅させないと、酷暑でなんとかサヴァイヴしている日本人は夏の終わりまでに腐敗してしまいそうです。こんな時期に学生が大学に来るわけがないでしょ。馬鹿か。というか、文科省の連中は底抜けの馬鹿だと、日本中の人たちが知っていますけどね。台風13号の「神風」が吹いて、霞が関と永田町と自民党会館にのみ直撃して、建物ごと、北朝鮮あたりに吹き飛ばしてくれたらみんな幸せになれるんですけどね。まあ、今日は最高気温が21度で、10月並みの涼しさでよかったわ〜。

都知事や政府の考えた「五輪の暑さ対策案」をリストアップしたら「クールジャパン」過ぎて震えるレベル | ハーバービジネスオンライン

竹槍でB29を墜落させられると思っていた旧日本軍のような非現実的で、貧困極まる糞寒い発想。クールジャパンはさすがです。世界から大絶賛されるに違いありません。為政者たちのこの上ない無能さを受け入れる一般大衆の我慢強さと寛容さと無気力がね。

そういえば、小池都知事が選挙公約に上げた「7つのゼロ」はまったく実現されていません。満員電車ゼロとか、都道電柱ゼロとか、待機児童ゼロとか、実現不可能な嘘ばかりです。まさに「永遠にゼロ」ですね。小池都知事は「給料ゼロ」にすべきです。

ビール好きの夫が喜んで帰る!安くて美味しいおつまみレシピ18選|All About(オールアバウト)

酒飲みではないので、これらのメニューを見て、サラリーマンのオッサンが職場から自宅へ直行するのかどうか私には判断できません。

昨晩、中2の次男が、過去分詞というのはどういうときに使うのかと聞きに来たので、SVOの話から文法的な説明をしてやりました。学校ではまだ習っていないそうですが、動詞の活用で覚えなければいけないとのこと。私の説明が一段落すると、息子はおもむろに4枚の紙をクリアファイルから取り出して、これを読んで教えてほしいと言い出しました。見ると、Doris Lessingの"Through the Tunnel"という短編小説が印刷されていました。簡略版のようです。

Doris Lessingはご存知のように2007年にノーベル文学賞を受賞したイギリス人の作家です。主人公の少年が、夏の終わりに、ある出来事を経験し、精神的に成長するという物語です。前半は(意図的に)子供っぽい言葉使いがされているのですが、さすがに中2が読むレベルの小説ではありません。我々の時代なら、高校2年くらいの段階で夏休みの宿題で読まされたレベルです。今は大学2年生でもまともに読める者はほぼゼロに近いでしょう。

文科省は、ポリシーのない政治家と無節操なマスコミ関係者と、彼らに洗脳され、愚かさによりいっそう磨きをかけた一般大衆の圧力に屈し、グローバル・スタンダードなプロジェクトベースの「ゆとり教育」を翻して、ガラパゴスな「詰め込み教育」に時計の針を大きく戻しましたが、とどのつまりは、教える内容の質を下げ、単に情報量を増やし、「処理能力の向上を図る」カリキュラムに切り替えただけです。自分の頭で考えるのではなく、情報を可能な限り迅速に処理できる「生産性の高い」奴隷を育てることに腐心する時代ではないのは世界的な常識であるはずなのに、なにゆえ、そんな奴隷教育を一般大衆に施すのか。日本がアメリカの属国であるからとしか、理由は思いつきません。結果、この20年の間に教育の質を極端に下げてしまいました。したがって、今の大学生の読むものは、はるか昔に大学教育を受けたオジサンやオバサンが見たら、腰を抜かすほどウケる代物です。何しろ、辞書を使わずにスラスラと読めるのですから。教員はもとより学生も予習をする必要がまったくないのです。ほとんどの学生は電子辞書すら持参しません。大学は徒手空拳でも楽勝できる戦場になりました。

Doris Lessingの小説は、息子が通っている塾の英語講師に、辞書を引きながら読みなさいと命じられたものです。ろくに英文法も教えてもらっていない中2相手にそんな物を読ませるのはあまりに無謀な試みだと思いますが、そういう「背伸び」を私は高く評価したいと思います。息子は塾の宿題ですので、自力でなんとか読んだようです。その後、塾で先生に解説してもらったのですが、解説が腑に落ちなかったとのこと。当たり前です。

そこで私は1.5時間ほどかけて、噛んで含めるように解説してやりました。ユダヤ・キリスト教的な世界観をベースにした英語の発想法はSVOが基本だとか、物語には変化が必要だとか、物語の典型的な構造(構成法)、また、文脈を踏まえながら、描写をていねいに頭の中で映像化していくことが重要だというような話、伏線の張り方など、私がふだん大学生相手に説明しているようなレベルの話をしました。最後に、息子は「日本語の小説を読むよりわかりやすいね」という感想をもらしました。まさにそうなのです。私が理解してもらいたかったことを息子は正確に理解してくれたようです。外国語を学ぶと、言語の構築物がいかに構成されているかを分析できるようになるのです。

ただ、これがきっかけで、英文学の道には絶対に入らないでもらいたいです。世の中には、文学や物語の重要性をまったく理解できない、とてつもなく「生産性」の低い、再教育が不可能なクソまみれの奴隷しかいませんので。そんな彼らが奮闘するこの薄汚い世界で生きていくためには、心頭滅却し、この世の業火を放射能で汚染された爽やかな空気のように思わないといけないのでしょう。