音楽評論家のピーター・バラカンさんがは昔々『ポッパーズMTV』という深夜の音楽番組のDJをしていました。私はバラカンさんの趣味がすごくいいので、いつもビデオ録画して見ていました。当時の録画が1本だけ残っていたので、2016年にYouTubeにそのまま載せたら、削除されてしまい、残念に思いました。いずれまた、編集してアップロードしてみようと思います。

『ポッパーズMTV』の中で、バラカンさんはウィルソン・ピケットの『ダンス天国(land of a Thousand Dances)』を紹介してくれました。まさにこのビデオです。私が高校2年生の頃だったと思います。

ビデオの後半でアフリカ人の若者と子供がステージに上って踊り出すのですが、そのシーンに大きな衝撃を受けました。「ウィルソン・ピケットはアフリカ系アメリカ人ですが、アフリカ人とはまったく踊り方が違いますね」とバラカンさんが言っていたのを鮮明に記憶しております。

その後、私はソウルミュージックにもどハマりました。大学1年生の頃に仲の良い叔父さんのマンションに遊びに行ったときに、レコードの棚にオーティス・レディングやサム・クックとともに、ウィルソン・ピケットのレコードアルバムがあり、全部借りてきてカセットテープにダビングして、擦り切れるほど聴きました。私の青年時代を構成するミュージックビデオに数十年ぶりに再会でき、たいへん嬉しく思います。