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小説は自己成長に役立たない?【精神科医・樺沢紫苑】 [本]



文学(小説)の専門家として言わせてもらうと、小説を読む行為は感情教育にもなるのは確かです。他者の視点から世界を見る(他者の人生を生きる)ということが、自分の感情を豊かにしてくれると思います。また、小説は言語のよって構築されているので、文章の書き方、ストーリーの構築方法、象徴を含むさまざまな文学的テクニックを解析するのも、さまざまな発見があって楽しいと思います。そういう分析を誰かと共有して語り合うというのも自己成長につながると思います。文学研究者がやっているのはそういうことです。文学研究者が愛とか恋とかを語っているロマンチストだと勘違いしている人がいますが、私はそういう愚かしい人たちを心から軽蔑しています。

本を読んでも意味がない、小説なんか読むのは無駄だというのは文科省の公式見解のようですが、現在の文科省自体がお粗末な機関ですから、愚かな彼らが何を言おうが無視しておけばいいです。バカは無視するに限ります。

本が好きという人たちの中には、ビジネス書とか実用書ばかり読んでいる人がいますが、そういう人たちも嫌いです。箱の中にAを入れるとBになって出てくると勘違いしている人たちだと思います。彼らこそ魔法の薬を求めているロマンチストなんでしょう。アホらしいと思います。






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