SSブログ

バイオリンの敷居は低い! [音楽・楽器]

マイスターのQ&A

東京都杉並区高円寺にある佐々木ヴァイオリン製作工房の佐々木朗さん(理系出身!)が、我々素人が抱く質問に丁寧に答えてくれています。たいへん参考になると思います。

しかしながら、弦楽器というものは繊細なものであると楽器職人の方たちが言うたびに、弦楽器を弾きたいと思っている音楽好きの人たちが、「やっぱり弦楽器は扱いが難しそうだから、簡単に楽しめるものではないな」と、楽器を手に取ることさえ躊躇することになってしまうことも事実です。

確かに、バイオリンは繊細な調整が必要な楽器であり、弓の毛も自分で簡単に交換できるものでもないし、楽器本体も弓も良質のものを買わなければいけないのでしょう。良い音を追究する楽器職人としての立場からのメッセージとしては尊重しますが、アマチュアの音楽好きの立場から言わせてもらえば、そんなことばかり言っていたら、素人から音楽を楽しむ機会を奪ってしまいますので、止めてほしいです。いいじゃないですか、安物の楽器でも。

楽器職人の人たちの視界には、彼ら(私!)の存在が入っていないことを、いつも残念に思います。バイオリンを弾きたいという人が全員、高度なテクニックを必要とするクラシック音楽を演奏したいわけではありません。たいていの人はポップスが弾いて満足しています。ニコロ・パガニーニが弾けるようになりたいという人は極めてまれでしょう。ピアノが弾きたいという子供が全員、フランツ・リストを弾きたいわけではないのと同じです。せいぜい頑張っても、アイルランド音楽とかアメリカのカントリー音楽とかです。ピアノだって、同じです。楽器の調整が多少悪くても、素人が楽しむ分には問題ありません。バイオリンを含む弦楽器の敷居は本当はもっともっとずっと低いのです。そういうことを私は伝えたいです。


共通テーマ:音楽