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尾木直樹氏“脱ゆとり”がオンライン教育遅れの一因 [資格・学び]

尾木直樹氏“脱ゆとり”がオンライン教育遅れの一因 - 社会 : 日刊スポーツ

私は尾木先生のおっしゃっているとおりだと思います。「脱ゆとり」がオンライン教育の遅れの直接的な原因です。

私も10年以上前から、「ゆとり教育」は止めるべきではなかったと言い続けてきました。もちろん私はまったく影響力のない人間ですから、私の主張は一向に広まる気配はありません。

ゆとり教育を止めざるを得なかった原因は、その意義が、旧時代的な教育感を持つ現場の教師や親や頭の悪いマスコミに伝わらなかったからです。

ゆとり教育は現在のアクティブラーニングの先駆けであり、子供が自らアクティブに学習し、発見していくことを促す教育のための土台を作ろうとしていました。ところが、現場の教師は、「総合」なる時間に何を教えていいのかわからないということで、自習時間にしたり、ホームルームに当ててしまったり、無駄な時間の使い方をしたのです。それを親やマスコミが咎め、ゆとり教育は失敗だった、ゆとり世代は馬鹿で、使い物にならないという偏見が蔓延させ、差別を助長する何も考えていないオジサンたちが生まれてしまったわけです。昔のように教師は生徒に大量の知識を詰め込まなければだめだという声を受けて、声の大きいが頭の悪い政治家が一方的にゆとり教育を止めさせたわけです。それが日本にとって最大の不幸の一つでした。

ゆとり教育を止めずに、発展させておけば、子どもたちは自ら学んでいくスタイルを身に着けられていたので、学校に通わなくても、独学でき、また独学しやすい環境が整っていたはずなのです。それが、尾木先生がゆとり教育を止めたことがオンライン教育の失敗の原因だと言っていることの意味だと思います。

コロナで日本の公教育が遅れた原因は、「ゆとり教育」に理解を示さなかった短見な教師や政治家やマスコミや親が原因です。彼らはそれでも、教師が悪いと言い続け、反省することはできないでしょうね。教育を金儲けの手段としてしか見ていない政治家の知性はあまりに低すぎます。

さらに、教育費を削るために、1クラス20人以下にするという少人数学級を導入してこなかったことも、コロナ禍における授業の遅れの原因です。現在、分散登校という形で、クラスを半分に減らし、授業を行っているところが多いようです。それなら、最初から、20人クラスにしておけばよかっただけです。オンライン授業もせずに、対面授業が続けられていたはずです。それもこれも、政府(日教組を根拠もなく不倶戴天の敵と見なす安倍政権!)が教育を金儲けの手段として考え、民間企業(ベネッセなど)に公教育の一部を任せ、彼らからキックバックや票を得ようとしてきたこと、そして教育のための予算を削りに削ってきたせいです。このツケを、子どもたちが支払わされているのです。もちろん、現場の教員も。