内田樹×内田るん「親子の悩み」に答えるスペシャル・トーク Part3「自己管理できない子への接し方」

たしかにねえ。子供なんて、あっという間に大きくなって家を出て行ってしまって、その後一緒に暮らすことはないのだから、せめて一緒にいる間は、大家と店子のような関係でいるのがいいんでしょうね。いやは「親切な大家」になるという発想はいいですね。

うちもけっこう息子たちにそんな感じで接していた気がします。あれしろ、これしろなんて一切言わなかったし。言われてからやるような奴は、もとからどうしようもない人間なので、親がいくら言っても仕方がないんですよね。何も変わらないのです。子供の方が心配になるくらい、放置しておくというのもいいのでしょう。私も自分のことが忙しくて、けっこう息子たちとは放任主義の態度を取っていました。息子たちは部屋の掃除をしないので、息子たちがいない間に私がこっそり掃除をしたりしてやったり、代わりに買い物をしてやったり、考えてみたら、私も親切な大家でした。