マイケル・サンデルのエリートは傲慢、能力主義への批判について考える

個人主義vs,共同体主義の対立軸で見ると、共同体主義は、本来人間が持っているはずの複数のアイデンティティーを単一化してしまうという嫌いがある。行きすぎた共同体主義は悪であるという益田先生の考えは賛同できます。

人間はさまざまな個性や人格を持っています。自分が所属するコミュニティーに応じて、自分の特性は変化します。あるコミュニティーでは年寄りですが、別のコミュニティーでは若者として扱われるというのはよくあることです。自分が弱者・敗者だと思っている人が、別のコミュニティーの人からは強者・成功者だと見られていることもよくあります。

共同体主義は、そのような俯瞰的視点を失わせ、視野狭窄に陥らせるという弊害があることを認識ておくべきです。