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占いについて [雑感・日記・趣味・カルチャー]

お笑いタレント兼タロット占い師が1月1日と2日の災害に気をつけろという予言を出していたそうで、それが当たったんじゃないかという記事を読みました。というより、昨晩、家族がその占い師に会ったことがあるという話をしていたのですが、今朝たまたまその記事を見つけて寝床で読んだ次第です。

辰年の辰に、雨をつけると「震」、手偏をつえけると「振」だから、地震とか、噴火とか、洪水に注意すべしという論理です。(手と雨はどこから持ってきたんだという疑問が浮かびますが、ここではとりあえず置いておきましょう。)

時を表すだけの「辰」が龍であるとするなら、日本の場合は水の神様、西洋のドラゴンなら火の化身で、邪悪な存在ですね。自然災害は水と火に関わるものばかりなので、科学が発展していなかった時代の人間が畏怖、または恐怖の対象として具現化したのは自然なことです。

ただ、日本は災害が多いので、いつでも地震災害が起きる可能性はあり、お正月だからおめでたいことしか起きないと考えるのは人間の傲慢さの現れです。そんなのはわかるわけがないのです。

初詣というのはずる賢いビジネスです。悪いことが起きませんようにと神社で祈願しても悪いことは起きますし、起きれば起きたで、来年こそ悪いことは起きませんようにとお願いしなさいと言えば薄幸な人たちが足を運んでお賽銭を賽銭箱に放り込んでくれるんですからアコギな商売です。

仏教では、因果応報、自因自果などと言って、すべてには原因があると考えますが、結果、馬鹿みたいな犯人探しという落とし穴にハマる危険性があるので、そんな仏教的な発想は迂回しておきます。人智を超えた問題については、考えても答えは出ませんから、考えても無駄です。根拠がないものを信じるということは、学問を拒否することになるので、私は立場上、無理です。

いずれにせよ、今回のニュースはたまたま当たったように解釈できるかもしれない占い師がいるというだけのものに過ぎません。その占い師が、自民党の裏金問題やダイハツの認証不正などまでピタリと当てていたら、信じられる可能性が少しは高まりますが、災害大国である日本では自然災害は年がら年中起きているので、365日分の1か2くらいの確率で当てただけです。それに、日本では大震災は、10年か12年に1度の割合で起きています。確率をその10倍だとしても、3650分の1か2の確率でしかありません。宝くじで1等に当たるような難易度ではありません。2000万分の1だそうですからね。

基本的に自然災害は、火と水に関連するものばかりですし、1年は365日しかないので、確率論から言ったら誰でも当てることは可能です。そんなことをニュースにする暇があったら、他のニュースを伝えるべきでしょう。知的レベルが低すぎます。報道するマスコミ側の人間が、正月におみくじを引いて一喜一憂しているような連中と同じ知能しかないのでは困ります。







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