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人生が辛いと感じる人に向けた言葉10 [雑感・日記・趣味・カルチャー]



仏教では一切皆苦という教えがあり、人の一生は苦しみに満ちていると考えます。四苦八苦ですね。四苦が生老病死。それに愛別離苦、怨憎会苦、求不得苦、五蘊盛苦の4つを加えたものが八苦です。最後の五蘊盛苦(ごうんじょうく)は自分の心や、自分の身体すら思い通りにならない苦しみのことです。

この苦しみから逃れるきっかけを作る方法として考えられることとしてはこういうのもあります。まず座標軸を考えてください。自分の苦しみの原因を内部的な要因と外部的な要因に分け、その2つをX軸の力極端に配置します。そのうえで、Y軸の両極端に、自分でコントロールできるものと自分ではコントロールできないものを配置します。

この4つのカテゴリーを見渡すと、自分でコントロールできるものの存在の可能性に気が付きます。外部要因でも内部要因でもあるはずなのです。そこにアプローチすればいいわけです。その際、「どうなってもいいのでやってみよう(DIY)」という精神で物事に取り組めば、そのうちなんとかなるはずです。ならなかったら、ならなかったで、何かを学べるはずです。それでいいのです。

我々はあまりにも馬鹿すぎる生き物なので、バカボンのパパの言う「これでいいのだ!」のような達観にはなかなかたどり着けないかも知れませんが、やってみる価値はあると思います。そういう信憑があれば生きていけます。


この動画では取り上げられていないことですが、苦しみに焦点を当てると苦しくなるので、どこかひとつに焦点を当てて遠近法で見るようなことはやめて、全体を俯瞰する癖をつけるのも良いと思います。自分自身もその俯瞰した全体像の中の小さな点として意識するのです。マインドフルネスや座禅の実践でも、この意識は重要だと思います。

その他の方法としては、いまの仕事が辛いなら、いつでもやめられるようにしておくといいです。資格を取って、いつでも別の仕事を始められるという意識があれば、いまの仕事にしがみつく必要性はなくなるので、今の仕事に焦点を当てなくて済むようになるのです。そうすると、失敗しても、上司やお客さんに苦情を言われても気にならなくなるのです。別に、仕事なんか、どうでもいいし、興味がないんですからね。そうすると、肩の力が抜けてリラックスできます。世の中をゆったりと眺めることができ、その緊張感のない姿勢が、他者を安心させることができるようになり、結果、他者も自分に対して、攻撃的な態度を取ることができなくなるのです。

なにか一つのことに焦点を当てている人というのは、つねに戦闘モードなのです。だからこそ、他者との衝突が避けられないのです。なかなかそういうことに気づく人はいないと思います。こういうことが言えるのは、徳の高い僧侶とか、私くらいなものですよ。偉そうですが。


五蘊盛苦。たしかに、人生は思い通りにならないことばかりです。でも、極貧生活を送っている人以外ならば、今日食べるものを選べます。自分のことを自分でコントロールできているのです。それはありがたいことですし、それで十分じゃないですか。