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メンタルヘルス大全打ち合わせ編、なぜやるか? [健康・メンタルヘルス]



人の悩みは5つに集約されるという話は面白いです。1)自分とは何者か、2)感情に支配されないようにするには、3)どう生きたらいいのか、4)どうして周囲から誤解されるのか、5)孤独から逃れるには、という問題は厨二病的なものかもしれませんが、生涯にわたって逃れられない問題かもしれません。


人間存在は、動物的な側面である脳が根本にあって、その上に、構造的なもの(文化、社会、経済)が載っていること。動物的な側面である我々には、生きる意味などないが、構造的には、存在価値はある。その矛盾の上で踊っているのが人間なのでしょう。その矛盾を矛盾のまま受け入れられるようになるには、時間がかかります。私の場合は、その問題を長期間にわたって考え続けてきたので、だいぶ楽になりました。


私の場合は、専門が文学なので、それらの問題を文学的に解決しようとしています。ストーリーの構造的な側面と語り(ナラティブ)の問題を突き詰めていくと、どんどん自分が宙に浮いていくような浮遊感を得られます。その地点から、自分自身を相対的に捉えることができるようになるのです。わかりにくいことかもしれませんが、それは私にとって実感をともなう事実です。文学作品の読解を通じて、精神的な癒しを得られるのです。それは主人公に共感して、自分の仲間を過去に見つけるということだけに限られません。語り手がこの世界を、そして登場人物をどのような言語表現を用いて捉えているのかを一文ごとに確認していくことが、自分が属する世界の整理と、再構築につながるのです。的確な表現をひねりだすのは難しいのですが、文学が私にとっての宗教や、精神医学や、哲学になっているのです。












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