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尾崎豊 卒業 - Yutaka Ozaki - graduation - コロッセオ- the best [音楽・楽器]



卒業 / 尾崎豊 ギターコード/ウクレレコード/ピアノコード - U-フレット

この曲はUフレットでは「入門」のところに入っているけれど、かなり合わせて弾くのが難しいです。

それはそうと、尾崎豊が好きというと、いまだに苦笑されるのですが、どうしてなのでしょうか。自分は嫌いだね、どうしてあんなものが好きなのとか質問され、何をどう答えようと、最終的には馬鹿にされるのです。

尾崎豊の歌を聴き、歌詞をしっかり読んでみると、そこらへんのヤンキー兄ちゃんたちとは大きく異なるところがあります。自分を客観視しているのです。メタレベルに立って、自分を眺めているのです。その視点が、響くのですよ。人間は必ず幼稚な部分を持って、一生の間それを捨てることなく、生き続けます。ふだんは隠蔽し、抑圧しているものです。つまり、二人(以上)の自分が自分の中に同居しているのです。尾崎豊の歌詞はその部分に響くのです。今のクソガキたちの歌とは、深度が違います。

昔、私が青年だった頃、人前で太宰治が好きというと、尾崎豊が好きというのと同じくらい馬鹿にされました。堀辰雄の『風立ちぬ』とか立原道造の詩を読んでいるだけで、笑われたのです。小説だったら、カミュの『異邦人』とかさ、サルトルの『嘔吐』とかさ、詩だったら、アルチュール・ランボーとかボードレールとかさ、そういうのを読むのがふつうじゃないのとか、せせら笑いされたものです。なぜですかねえ。音楽の場合は、ショパンが好きというと笑われる雰囲気です。バッハとか、シェーンベルクとかショスタコーヴィチなら、へえっと感心されるのですけどね。

なんかそんなふうに、ペダンチックな態度というか、玄人っぽさを気取るような幼さが、格好良かった時代があったのです。素直じゃないんです。私は居心地が悪かったですね。

そういう時代からの「卒業」!



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