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江戸時代の恋愛 [雑感・日記・趣味・カルチャー]



江戸時代の恋愛は、身分、階層によって形態が異なっていたという話。これも歴史に興味のない人が誤解しているポイントだと思うので、こういう知識が広まるといいですね。

まず、家同士の結婚、つまり、家を継ぐことを重視して結婚していたのは、武士の世界でのこと。自民党の「保守派」と自称する無教養な議員は、日本の伝統はそういうものだと思いこんでいますが、完全な間違いです。武士は当時の日本人全体の7%ほどだったので、日本人の主流派ではありません。

余談になりますが、日本の野球チームに「サムライ・ジャパン」と名付けるセンスには苦笑するしかありません。基本的に、彼らは百姓の倅でしょうから、本来ならば、「百姓ニッポン」と名付けるほうが正しいのです。

次に、商人の場合ですが、彼らの結婚は、持参金目当てです。夫でも妻でもどちらでもいいのですが、相手の家が持ってくるお金の量が重視されたとのこと。嫁側の家が持参金を手に入れた後に、婿を殺すというような事件もあったそうです。

農民や町人は、継ぐべき家もないので、自由恋愛。ホーリーさんは触れていませんけど、農民の世界では、夜這いも盛んに行われていたそうです。年頃の娘を持つ家では、男が娘に接近(夜這い)できるように、わざと家を開けておくようなことをしていたそうです。


夜這いの民俗学・夜這いの性愛論

夜這いの民俗学・夜這いの性愛論

  • 作者: 赤松 啓介
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2004/06/10
  • メディア: 文庫