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ガイジン [雑感・日記・趣味・カルチャー]

News Up 「いちばん偏見を持っていたのは、私かもしれない」 | NHKニュース

外国にルーツを持ち、日本で暮らす人たち、俗に「ハーフ」と言われる人たちは、「ガイジン」と言われて傷ついているという。彼らの中には「日本人」の血が流れているのに、「純粋な日本人」から村八分のような扱いを受けることがある。

しかしながら、時代は変わりつつある。グローバル化の進行によって、「日本人」という概念が壊れるにつれて、ガイジンと日本人の境界線が曖昧になってきているのだ。

スポーツの世界では、以前から、黒人との混血の日本人が数多く活躍し、メディアは彼らを「日本人」とアイデンティファイしている。テニスの新女王である大坂なおみは、3歳からアメリカに移住しているのだから、ほぼアメリカ人である。日本語もろくにできないのだから、彼女を日本人と呼ぶことは私には理解できない。しかし、「日本スゴイ」の人たちは、なんとしてでも彼女を「日本人」に入れたいようだ。だとしたら理論上「日本人」の範疇を広げなければいけない。

日本に暮らしていなくても、日本をルーツに持っている人はすべて「日本人」となる。また、日本人の血が混じっていない人でも、日本国籍を取得したのであれば「日本人」なのである。

私の教え子にアメリカ生まれでアメリカと日本の二重国籍の学生がいる。彼はどこからどう見ても日本人であるが、国籍の関係上、年に一度アメリカに戻らないといけないらしい。そのせいで授業を数週間休まざるを得ないのだそうだ。厳密に言えば、彼は二重国籍なのだから、「日本人」とは言ないのかもしれない。しかし、「日本人」に含めるべきである。

もはや、「日本人」の概念が、かつての日本人の概念とは異なってきている。一つの国家が一つの民族で構成されているというファンタジーを信じない人も増えてきている。さらにこの状態が広がり続ければ、いずれいじめの変化形でしかない「ガイジン差別」も消滅するはずだ。ガイジン差別を増長させる自民や維新の差別主義者の政治家も消えていくだろう。