SSブログ

誹謗中傷と批判の境目はどこに? [雑感・日記・趣味・カルチャー]

CNN.co.jp : マティス前国防長官、トランプ氏を批判 「成熟した指導力欠如の結果を目撃」

SNSひぼう中傷 木村さん死亡後に投稿次々削除 法的責任も | NHKニュース

誹謗中傷って英語でなんて言うの? - DMM英会話なんてuKnow?

smear、slander、defamation、libelあたりは語彙力のない私でも知っています。

smear = to tell an untrue story about someone important in order to make people lose respect for them - used especially in newspapers

slander = to say false things about someone in order to damage other people's good opinion of them

defame = to write or say bad or untrue things about someone or something, so that people will have a bad opinion of them

libel = when someone writes or prints untrue statements about someone so that other people could have a bad opinion of them

いずれにも共通しているのは、嘘(untrueでfalseなこと)を語って、相手の悪いイメージを作ることです。

つまり、誹謗中傷というのは、主張が事実とは異なり、真実ではないという条件がなければいけません。たとえば、マティス氏が、トランプ氏は「(米国民を団結させようと試みる)そぶりすら見せていない。それどころか我々を分断しようとしている」と言ったそうですが、それは嘘なのでしょうか。私には事実に思えるので、批判と受け取ります。

しかし、「そんなの嘘だ、でたらめだ」と、トランプ大統領が思ったら、彼にとっては誹謗中傷になります。

本当のことと嘘を誰がどういう基準で判別するのかは難しい問題です。また、誹謗中傷と批判の境目を確定する権利を誰が持っているのでしょうか。そんな権利は大統領にも最高裁判所の裁判長にもあるはずがないと思います。

受け取る側がどちら側の人間かによって、批判となったり、誹謗中傷となったり、主観的に変わってしまうのであれば、両者間には明確な境界線が引けないということになります。

自民党の三原じゅん子議員は、批判と誹謗中傷は違うとツイッターに書いたそうです。確かに表面的には正しいように思えますが、しかし、どういう基準でその2つを区別するのか、彼女は正確に定義したわけではありません。脊髄反射で、そんなわかったようなことをつぶやいただけだとしたら、公人として無責任な態度だと思います。まさに「恥を知れ!」です。

子供の頃、「お前なんか、死んでしまえ、消えろ!」と言って、口喧嘩をしたことがある人は少なからずいると思います。それはどんな場合でも誹謗中傷に当たり、罰金刑か懲役刑になるというのでしょうか。法律的にはそうなる可能性もあるのかもしれませんが、哲学的・文学的には、そんな簡単には片付かないと思います。

この言葉が発された「文脈」、人間関係などを考慮に入れたら、わけがわからなくなるはずです。わけがわからないことを、きれいに整理できているかのように見せかける人に私は知性を感じません。