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【ゆっくり解説】生活費を月6万円に抑える秘訣とは?【節約 貯金】 [マネー・買い物]



この手の動画をよく見かけます。作成者たちは意図的に年金や税金、日用品、医療費などを一切入れないようにしているので、理想的な数字が出せているのです。確かに、日本の高齢者の中には、国民年金の5万円程度で暮らしている特殊な人もいるようですが、それは確実に生活保護以下の極貧生活です。田舎の農家で自給自足が可能なら話は別ですが、都会ではそんな赤貧洗うがごとしの生活は非現実的です。

実際、ここで想定されているのは月収が6万円で、かつ生活費が6万円なわけではないでしょう。おそらく月収30万円で、そのうちの6万円しか生活費に使わないという想定だと思います。しかし、そのくらいの月収、当然ですが、所得税、市県民税もけっこう支払わなければいけません。また、アパート住まいにであっても、2年に1度更新料がかかりますし、火災保険料も支払う義務があります。結婚式に出席したり、お葬式に参列し、ご祝儀や香典を支払うこともあります。そのたびに交通費もかかります。外食代も必要になるかもしれません。一人暮らしなら、実家に帰省することもあるでしょう。そういうのをトータルして、平均したら最低でも6万円の2倍はかかると思います。

日本中で、ひと月6万円で暮らすような人が圧倒的多数になったら、日本は焼け野原になります。人も物も何も育たないでしょう。生活費に6万円なら子供も産み育てることができません。少子化がさらに進行し、ビジネスも教育も崩壊し、アジア一貧しい後進国に落ちること必至です。

私はミニマリストの考えを否定するつもりはありません。しかし、社会全体で見ると、彼らはマイナス要因です。日本中がミニマリストになって、クルマも持たないということになったら、ミニマリスト自身の生活も苦しくなると思います。ミニマリストの生活は、ミニマリスト以外の人が支えていることも理解する必要があると思います。アマゾンの配達の人も自分の軽バンで配達していますが、彼らもミニマリストなら、自転車にリアカーでも取り付けて配達することになります。そうなれば、荷物の到着は数週間後になるかもしれません。配送費も高額になりそうです。

世の中には、ミクロの視点しか持たない、考えの浅い人が多いようです。お片づけをして、家の中のゴミを捨てて、心をすっきりするのは良いことです。しかしながら、それがお金を動かすことにつながる限り、という条件が付くことを忘れてはいけません。






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