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英語習得と弾き語り [資格・学び]

英語習得は、弾き語りができるようになることに似ている。

弾き語りというのは、楽器を弾きながら、歌う行為だ。弦楽器の場合、左手でコードを押さえながら、右手を複雑に動かして音を出し、それに合わせて歌うことになる。弾き語りをするには、さまざまな作業がマルチタスクでできる必要があり、かつ、それらをタイミングよく組み合わせなければいけない。さもないと、傍で聞いてくれる人が反吐を吐きそうになる。シンガーソングライターの場合は、そこに作詞作曲のスキルも加わる。

英語を習得する場合も、これと同じである。しかし、予め作っておいた歌をシンガーソングライターが歌うよりもはるかに高度なことをしなければならない。それは即興で演奏し、歌うことに似ている。

相手の意図を正確に汲み取って、瞬時にかつ正確に反応するわけだから、これは一朝一夕に身につくものではない。英語のネイティヴスピーカーの一緒にいるだけで、英語が習得できるという浅はかな考えを持っている人は、英語習得の困難さを理解できないという無能さを恥じ入るべきである。やっていれば、そのうちできるようになるという思い込みは、楽器の弾き方も習わずに、シンガーソングライターのそばにいれば、そのうち作詞作曲も即興演奏もできるようになるというようなものだ。

そういう思想が、なぜだか、ビジネスとしての英語学習の業界に蔓延している。そういう学習法はビジネスとしては成立するが、天才でもなければ、英語を習得できるになることはなさそうだ。逆に言うと、永遠に英語が習得できないからこそ、ビジネスとして成立するのだろう。

彼らの詐欺的言説を信じている者たちが、政治家や官僚に多いが、それを信じることで、彼らの懐が豊かになるからだろう。そういう腐った連中に英語教育が破壊されていることを、われわれ貧乏な庶民は正しく認識し、それに正確かつ速やかに対応すべきだと思う。しかし、私が希望は実現することはありえないだろう。なぜなら、日本人はあまりに無能であるからだ。私の辞書には、もはや「絶望」しかない。



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