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日本の貧困化 [雑感・日記・趣味・カルチャー]

東京新聞の望月衣塑子記者を支援する署名をネットで集めた中2、誹謗中傷に「子どもが何か意見しちゃいけないんだと感じた」 | ハフポスト

望月記者に対する政府側の仕打ちを無過ごしたり、政府側を支持するのは、国民の知る権利を侵害することになるのであるから、民主主義を破壊しようとしているという論理的帰結になる。それがわからない輩は、奴隷か国王のつもりなのだろう。

日本人は知らない…国民が働かなくても「豊かに暮らせる国」の正体(岡村 聡) | マネー現代 | 講談社(1/3)

同僚のスペイン語の先生から聞いた話だけれど、日本には年収1000万円クラスの人達が少なすぎるとのこと。年収の高い人たちは、みな一様に休日が多く、その休みを有効活用してスキルアップし、どんどん年収のよい会社に移っていくという。日本は、転職すると年収が下がるのは普通だから、結局会社に隷属するしかない。よって、年収が固定化されていても、引き下げられても黙って奴隷のように働くしかないという仕掛け。スペインは良い意味の競争原理が働いているのだろうが、日本は、自分を安く売らないといけないという悪い競争原理が働いているのだ。

また、スペインは社会保障がしっかりしているので、会社をクビになったくらいではなんともない。日本では、男性ならば、まず「自殺」の文字が頭をよぎる。日本人は自分たちが豊かな暮らしをしていると思いこんでいるけれど、諸外国を見てみれば、いかにみすぼらしい国か理解できると思う。

一人あたりのGDPの値が、数年後に、日本は、韓国に追い抜かれるそうだ。経済評論家の伊藤洋一氏は、GDPが下がっても、一人あたりのGDPで勝負すべきだと常々話されているが、その夢もかなわない。

日本は、安倍政権になってから、完全に外需頼りに舵を切ってしまった。内需は「おいてけ堀」なのである。外国人にモノを買ってもらうだけしか考えておらず、国民の暮らしより、株価が大事というわけだ。株価を吊り上げるには輸出を中心とする大企業の株価を上げることが必要として、円安政策を取り、また国民の年金資金を使って株価を買い支えし、さらに外国人投資家に株を買ってもらい、株価を吊り上げてもらうというのがアベノミクスだ。

この経済政策の結果、国民の生活はよりいっそう苦しくなり、将来不安も高まっている。政府は官僚とつるんで統計を不正に操作し賃金は上昇しているように見せかけたり、エンゲル係数が上昇しているのにもかかわらず、そうならないように計算方法を変えてしまったり、その件を突っ込まれた安倍晋三は、食費にお金をかけるようになったのだから、豊かになった証拠だとまたもや詭弁を弄する次第。

日本人は食費にお金をかけられないだけではなく、遊興費にもお金をかけられなくなって、観光地には、外国人しかいない状態になっている。日本人は、観光旅行すらできない状態なのだ。日本に外国人がたくさん訪れるようになったのは、為替の問題と日本人が経済的に貧しくなったことが原因なのだけれど、オリンピックがあるから外国人に注目されているとか、日本文化が素晴らしいからだなどと言っているバカが多い。

オリンピックが原因なら、外国人はオリンピックのときにだけ来るはずだし、日本文化が素晴らしかったら、日本を訪れる外国人が増えるという因果関係が成立するのだろうか。オリッピックなんて一切関係がないし、外国人にとって日本が安い観光地だからというのが正しいだろう。

とはいえ、いまさら、アベノミクスの方針を逆回転させるということは不可能に近い。ますます日本は貧困化し、世界の奴隷として働いていくしかないのだろう。

その進行を少しでも遅らせるためには、日本人が現実を見ることができる能力をつけるしかない。それでも手遅れだけれども。