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幸運の壺を売る新聞 [資格・学び]

電子書籍よりも紙の本を読む人の方が思考力高い 調査で判明 - ライブドアニュース

「読売新聞」ってちょくちょくこういうトラップを仕掛けてくるんですよね。調査は「国立青少年教育振興機構」なる怪しい組織(官僚が作った?)によるものですが、その調査結果をただ垂れ流すだけですから、読売の知性のなさ、ジャーナリズム精神のなさを示しています。感じられるのはただの商売っ気だけです。

内容は一目瞭然ですから、この記事は読みませんが、見出しから判断すると、この調査には因果関係の錯誤が見られます。いつものことですが、そこを突っ込むべきです。

「電子書籍を読む人より紙の書籍を読む人のほうが思考力が高めである」という内容からは、電子書籍を読むと思考力が低下するような悪影響があり、また紙の書籍を読むと思考力が高くなる影響があると単純に解釈できます。

しかし、もともと思考力が高い人は、電子書籍の使い方がわからず、以前からの紙の書籍を読む習慣を止めない可能性もあります。本は手元においておきたいとか、ブックオフに売ってお金に変えたいという考え方の人もいるでしょう。本棚に本を並べて来訪者に自分の知性をひけらかしたいという人もいるはずです。また、学者、研究者のように、電子書籍ではなかなか昔の専門書が手に入らないということもあります。電子書籍を好む人は、書籍にお金をかけられないというか、本を読む習慣がそもそもなく、サブスクで漫画を読んでいるだけの人かもしれません。

以上のように、因果関係に着目すれば、この記事は検証が足りないということがひと目ではわかります。この手の記事が多いので、幸運の壺を売る詐欺師に似た我田引水の新聞業界に騙されないように注意していく必要があります。