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消費意欲減退の原因 [雑感・日記・趣味・カルチャー]

人々が消費をしなくなった最大の原因は、他者と交流が減ったことにあるのだと思います。

私に限った話ではないでしょうが、自粛生活の中で、人々の消費意欲は大幅に減退しています。生活に必要なもの(食料や日用品)は買いますが、欲しい物(なくても我慢できるもの)は買わなくなったのは私だけではないでしょう。

なぜ私がものを買わなくなったのかと冷静に考えると、他人の視線を気にしなくなったからだということに気づきました。ふだん仕事に行っていると、他者との交流があるから、それにふさわしいものを揃えておかなければいけません。自分がどう見られているのかを気にするから、他者目線で買い物をするのです。毎日同じ服を着ているわけにはいかないし、それなりの格好をする必要があります。だからこそ、スーツやビジネスシューズのようなものを買っていたわけです。

ところが、家にいると、別に毎日同じ格好をしていてもまったく気になりません。靴下に穴が空いていても、どうでもいい気がします。ビジネススーツなんか、家では完全に不要です。もはや見栄も外聞もないのです。

ビフォア・コロナの時代は、消費者に必要なものを売るだけではなく、消費者が欲しがるもの(本当はいらないもの)を売ってきたようなメーカーが成功してきましたが、アフター・コロナの時代は、そういうメーカーは戦略を再考しなければならないと思います。

他者と交流しないこと、そして他人と比べないことの快適さを知ってしまった消費者は、感染症の恐怖を完全に忘れるまでは彼らのカモにはならないでしょう。人々の消費意欲の減退は長期化しそうです。