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共産主義、社会主義、資本主義 [雑感・日記・趣味・カルチャー]

共産主義とは? 社会主義・資本主義との違いを子どもにも分かりやすく説明 | 小学館HugKum

今朝、数分間だけですが、コーヒーを片手にパンをくわえながら東京MXテレビを見ていたら、画面の下の方に「社会主義とか共産主義とか怖い」というツイッターのメッセージが流れていました。即座にそばにいた次男に、「中国がいまだに共産主義国家だと思っている人がいるよ。共産主義と社会主義の区別もつかないし、資本主義の定義もわかっていないんだろうなあ。社会主義は北欧の福祉国家みたいなもので、税金がものすごく高いところを指すんだよ。中国は中国共産党一党独裁の資本主義国家だよ。弱者のことなんか考えていないし、共産党に歯向かうものは片っ端から弾圧したり、虐殺したりしているし、社会主義とか共産主義じゃないじゃん」と言っておきました。息子は私が言ったことはだいたい理解しているようです。横にいた妻にはちんぷんかんぷんだったようです。

共産主義というのは、中央政府が国民の資本や財産をコントロールし、国民に平等に分配する国家体制のことです。中国共産党は経済格差を放置しているどころか、拡大させています。だからこそ、中国は共産党一党独裁の資本主義国家なのです。

社会主義は、上記サイトにあるように、マルクス主義では、共産主義の理想を実現するための前段階と捉えられています。以前、社民党の福島瑞穂さんは、共産主義を理想とするのかという質問に答え、いまはそういう時代ではないと、話していたのが印象に残っています。そのとおりですね。福島産の言うように、今の時代では、その考え方は古臭く、定義を変える必要があると思います。新たな定義としては、社会主義は、個人や企業が独占する資本を社会資本として捉え、個人や企業ができるだけフェアな競争ができる環境を整備する努力をしている体制にすべきです。したがって、社会主義を採用している国家は、法人税や所得税が所得の半分を占めていても、国家がそれをうまく管理して、比較的平等に分配してくれるので安心して暮らせる社会となります。かつての日本はその意味では(税金は今よりも安かったですが)社会主義的でした。田中角栄時代はまさにそうです。あれこそ社会主義です。今の自民党は新自由主義者の集合体です。おかげで日本は弱者を切り捨てる新自由主義国家になりました。「ふるさと納税」の考え方は完全に新自由主義です。それを導入した菅義偉を首相にした日本は、まさに新自由主義国家になったというわけです。税金がべらぼうに高いのは弱肉強食の新自由主義の考え方に反していますが、そんなことは共産党が自らの矛盾を考慮に入れないのと同じように自民党も無視しています。

資本主義は、「資本」という元金を利用し、工場を建て(会社を作って)、従業員を雇い、原材料を手に入れ、従業員にそれを加工させ、販売させ、その利益の一部を従業員の給料に回し、残りを資本に戻して、資本を拡大させていく動きのことです。中国共産党がやっていることは、まさにそれです。その意味で中国は資本主義国家なのです。しかし、中国がふつうの資本主義国家と違うのは、多くの企業の国営化していることです。

一方、日本の自民党の中国共産党のやっていることに近づいています。日本銀行(中央銀行)に日経平均株価の構成銘柄となっている大企業の株を買わせたり、国民の年金資金の運用先にしているのですが、それは自由主義経済ではありえないことです。中国のやっていることと同じです。禁じ手なのです。中国や社会主義や共産主義が怖いというのであれば、自分たち日本の国家体制をも同時に恐れなければいけません。大学を出ても、そんな単純なことさえも理解していない人があまりに多すぎるのです。

そんな人が自ら「社会人」だとか「ビジネスマン」だとか名乗っているのですから呆れます。赤ん坊だって学生だって社会で暮らしているのですから、「社会人(a member of society)」です。ビジネスマンは、本来は企業経営者のことです。ただの従業員や労働者や職員(employee / office worker など)が企業の経営に携わっているわけではないでしょう。ビジネスマンという用語を一般のサラリーマンに当てはめてしまうのは、経営者と従業員の区別をさせないようにする陰謀なのですよ。従業員の利益は会社の利益と見せかけ、会社の中での搾取の関係を見えなくさせているのです。

社員、会社員、従業員、労働者、職員の違いや定義 – 社会人の教科書

このサイトにも書いてありますが、社員は、法律上は、会社が発行している株を所有している株主を指す言葉で、会社員は法律用語ではありません。