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成人式は無駄 [雑感・日記・趣味・カルチャー]

朝、久しぶりにテレビをつけて各放送局が何を報じているのかを30分ほどチェックしてみました。結論から言うと、情報価値はゼロでした。オミクロン株、雪による首都高閉鎖、那須で雪にスタックした車のJAFによる救出劇、バイデン大統領がトランプを非難した話、よくわからない番組宣伝の芸能ニュース、正月太り対策のエクササイズ(マッチポンプ!)などでした。世の中、平和ですね。

香川照之氏は、新型コロナ再拡大で成人式が中止や延期になっているというニュースを受けて、「自分はおたふくかぜで成人式に出られなかったけれど、大人になれました、大丈夫です」と寝ぼけたことを言っていました。成人式というのは自分が大人になったことを確認する機会ではなく、社会が子供を強制的に大人にする儀式ですから、七五三のようなお祝いではなく、20歳の人たちにとってはもっと過酷なものです。そういう認識がないから、おしゃれを楽しんだり、同窓会で酒を飲んだりして遊べなくて残念だという感覚が生まれるのでしょう。成人式に出られない人は大人になれないというわけではないのは当たり前です。

むしろ、成人式の定義を再確認したほうがいいのではないかと思います。成人式とは人に成る式ですから、それ以前は「人」ではないことを前提にしています。子供は人間ではないという意味です。政治的正しさ(PC)に配慮して、人権意識が希薄だった時代の言葉づかいは直すべきだと言われているのに、「成人式」を問題視しないのは問題です。

そもそも、いまの成人式は大人の都合で開かれているもので、自治体には開催義務はないはずです。政治家(市長や市議)が自分の顔を売る場所として都合よく活用しているにすぎません。税金の無駄です。

香川さん同様に、私も出席しませんでした。30年ほど前まで大学は成人式なんかに一切配慮していなかったので、私は翌日に期末試験がいくつかあって、そのため、実家に帰省するような余裕はありませんでした。

うちの長男は2年前に友達と3人で参加しましたが、わざわざ会場に足を運ぶ理由はなかったと言っていました。会場は人があふれていて、中に入れなかったので、別に何をするわけでもなく、寒空の下、会場の外で友達としばらく話をして、そのあとお好み焼きを食べて帰ってきたと言っていました。着物のレンタル会社や美容院などには一定の経済効果はあるのでしょうが、私はむだな儀式だと思います。

この際、日本中で成人式を廃止したほうが良いと思います。もしくは原点に返って、やり方を根本的に変えるべきでしょう。よく知られていると思いますが、今現在行われている形式の成人式の原点は埼玉県の蕨市で始まったものです。歴史の教科書で習った「元服」とは無関係であって、歴史としてはごくごく浅いものです。守るべき伝統には値しないと思います。


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