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『情報を正しく選択するための認知バイアス事典 』 [本]


情報を正しく選択するための認知バイアス事典

情報を正しく選択するための認知バイアス事典

  • 出版社/メーカー: フォレスト出版
  • 発売日: 2021/04/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



我々はいくら勉強しても、バイアスからは逃れることができないということを改めて教えてくれる本です。自分を疑い、いろんな意見に耳を傾け、さまざまな角度(外部要因・内部要因、システム的要因・属人的要因など)から分析し、可能な限り客観的に物事を分析する能力を鍛えなければいけません。要するに、謙虚になるということです。

ここに取り上げられているのは3分野で60個。覚えきれませんが、私はだいたいどこかで見たり聞いたり読んだりしたものばかりです。いろいろ面白いバイアスはありますが、中でも、「防衛的帰属仮説」と「チアリーダー効果」が興味深いと思いました。

「防衛的帰属仮説」の意味は「良くないことが起きたときに、その加害者もしくは被害者に自分の立場を重ね、異なる立場の人の責任を過大に評価すること」(p.214)と書かれていますつまり、「加害者に近い属性の人は加害者を擁護しがちだし、逆に、被害者に近い属性の人は加害者の責任を強く追及しがち」であるということです。それもバイアスなんですよね。夕食時に、テレビのニュース番組で何かの事件を妻と一緒に見ていても、その事件の加害者に対する評価が180度異なることがよくあります。その解釈の違いの背景にあるものは、経験とか境遇とか何かしらあるわけです。それがわかってしまうのは怖いですね。迂闊に感想なんて言えません。

「チアリーダー効果」は「集団の中にいるときのほうが、個人がより魅力的に見える効果」(p.234)だそうです。わかる気もするけれど、そうなのかなあ、とも思います。




「チアリーダー効果」




情報を正しく選択するための認知バイアス事典

情報を正しく選択するための認知バイアス事典

  • 出版社/メーカー: フォレスト出版
  • 発売日: 2021/04/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)






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