SSブログ

お金がメンタルに与える影響【精神科医・樺沢紫苑】 [健康・メンタルヘルス]



お金はメンタルに大いに影響を与えます。

お金がないと、将来不安が増幅し、鬱症状を呈します。何をやっても楽しくない状態が続き、いろんなことが悪い方向へと回転していきます。悪循環に落ちるのです。貧すれば鈍する、を地でいく状態です。私はその状態から少しずつ抜け出しつつありますが、数年前まではどん底でした。

お金が入ると、その不安が軽くなり、それを契機にいろんなことが好転していきます。いまはその入り口にいるような気がします。

樺沢先生のお話を聞いていて、ふと思いついたのは日本の年功序列の雇用制度です。私は非常によくできたシステムだと高く評価しています。しかし、いま多くの人はなぜか知りませんが、悪く言う人ばかりです。

年功序列制度というのは、若いうちは低賃金ですが、会社に長年尽くすと、徐々に高賃金になっていきます。これは会社に対する不満を消すシステムです。もっと頑張ろうという気持ちにさせてくれるものです。もし初年度からいくら働いても同じ額の給料だったり、一円も上がらない状態が続いたら、あるいは毎年給料が減っていく状態になっていったら、当然ですが働く気力は失われ、賃金の減少の分だけ、休憩時間を増やし、いかにさぼるかに知恵を絞ります。いまの私がその状態です。いくらがんばっても給料が上がらないのですから、いかに手を抜くか、働いているふりをするかに腐心するのです。率直に言って「働かないおじさん」が増えている理由は、それでます。個人の問題ではなく、雇用システムや賃金体系や税制が悪いのです。

若い人に多いのですが、中高年の労働者に対する不公平感を募らせ、「彼らを抹殺せよ」とかいう過激なことを主張する頭の超絶悪い人もいます。彼らが高齢者になった時にブーメランとして帰ってくることさえ想像できないのですから、笑えます。

お金のことをいちいち考えなくても済む状態を作るのが、労働者が生産性を最大限に発揮できる方法です。「あなたはお金の心配はしなくていいから、しっかり学問に励んでください」と子供に言って、自分はせっせと低賃金のパートに出るお母さんがいますが、それと同じことです。「お前はお金のことも考えて、勉強しなさい」という親はどこにもいません。お金のことを考えさせるのは、勉強に集中させず、進学を諦めさせるための言葉です。それと同じことを企業が雇用者に対して、国家が国民に対して行なっているのです。日本人がどんどん劣化していくのは当然のことです。少子高齢化の原因もそこにあるのかもしれません。

お金は幸福感に多大な影響を与えますし、生産性にも影響を与えます。





共通テーマ:マネー