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バイトテロ拡大の理由:新自由主義 [雑感・日記・趣味・カルチャー]



バイトテロ拡大理由?日本の労働環境は過酷?企業のビジネス面からみた対策は?2019年2月

いわゆる「バイトテロ」、つまりアルバイト店員の不祥事がよく起こるようになったのは、日本企業が新自由主義の「弱肉強食」や「やられたらやり返す」という発想に変わってしまったことに起因するという。企業は従業員の失態の責任を取らないし、監督責任も放棄し、同時に、それに見合うだけの正当な待遇を与えないという社会になってしまったせいであるという。強く同意できる。

このまま「やられたらやり返す」という自民党的価値観(というか安倍晋三的価値観)を反映した文化を野放しにすると、企業が従業員を訴え、逆に、従業員は企業に仕返しをするという状況を加速化してしまいかねない。不当な扱いをする会社に対して忠誠心を持てないからこそ、アルバイトの従業員は会社や顧客に意趣返しをするわけだ。その責任は、会社側にあるのにもかかわらず、従業員を簡単に切り捨て、しかも、企業に損失を与えたとして、従業員を裁判所に訴えるという。こんなことが許されるなんて、日本は本当に恐ろしい社会である。

これはお互いにとって、よくないことだ。そんな店には、お客が寄り付かない。従業員も不満を抱えて働いているというのなら、そんなところへわざわざ足を運んで、不幸の種を食べさせてもらいたくはない。そうやって顧客離れが起きる。

「バイトテロ」を従業員のモラルの低下としか見ない人がどうも多いようだけれど、それは浅慮というもの。「実は、我々が見るべきポイントはそこではないんだよ」とまじめに伝えていかなければいけない。

宅配便や郵便を届け先まで持っていかず、途中で捨ててしまうという事件がときどきあるが、あれも根っこは同じ。

こうなってしまった根本的な原因は、誰も責任を取らず、弱者の保護はせず、自由に競争すれば社会が良くなるという会社システムを「改善」や「進歩」だと思いこんでいる日本社会に原因があるのだ。これは「退化」「劣化」。日本はいま「冷たく厳しい社会」に向かいつつある。このへんで頭を冷やして、自分たちの間違いを正していかないと、今以上に日本は暮らしにくい国になるだろう。