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人々の社会に対する意識を4分割する [資格・学び]

私は「愚痴が多く、文句ばっかり言っている人」だと思われ、非常に不愉快な思いをすることがあるので、その誤解を払拭するために、座標軸を使って、社会問題に対する人々の意識を4分割してみます。

縦のY軸を「現状に対する態度」とし、上に「現状肯定」、下に「現状否定」と置きます。横のX軸には右を「積極的」、左を「受動的」とします。そうなると、社会問題に対する姿勢という観点において、4つのタイプが存在することがわかります。

第一象限:現状を積極的に肯定するタイプ
第二象限:現状を受動的に肯定するタイプ
第三象限:現状を受動的に否定するタイプ
第四象限:現状を積極的に否定するタイプ

私はどちらかというと現状を積極的に否定する第四象限の人間です。最近は、年とともに諦めムードなので、第三象限に移行してきているかもしれません。ありのままに受け入れましょう、と。現状を否定するタイプの人間は、さまざまな社会の矛盾に目が行ってしまうので、社会問題について話をすることが多くなります。その姿勢を社会的意識が高いと見る人もいますし、いつも文句(愚痴、苦情)ばかり言っていると受け取る人もいます。そういう受け取り方をする人は、現状を容認する第一か第二象限のタイプなのでしょう。

現状を容認するタイプの中で、私がもっとも苦手とするのは、現状を消極的に肯定する第二象限のタイプです。彼らの発言によく見られるのは、「国が決めたことだから仕方がない」「そういうルールなんだから仕方がない」「自分たちには現状を変える力はないので諦めなくてはいけない」「文句を言っても何も変わらないのだから、(心頭滅却して)とにかく働いて日銭を稼ごう」というものです。そのタイプは、私には民主主義社会を支える「市民」ではなく、王政の社会における「奴隷」に見えます。彼らはそもそも何も考えていないし、考える能力さえない人が多いです。選挙にすら行かないのでしょうし、行ってもアイドルの人気投票くらいの意識しかないのでしょう。

比較的マシなのは、現状を積極的に肯定しつつも、社会的矛盾をうまく利用する人です。その中にも2つのタイプがあって、社会的矛盾を善意で活用するタイプと、悪意を持って活用し、他人を陥れるタイプがいます。前者は確かに有能なタイプです。しかし、後者はある意味有能なのかもしれませんが、ただの犯罪者です。世の中には、けっこうその手の危険分子が紛れ込んでいます。

社会問題について議論することが多い現状否定派の中でも、ただ文句を言って終わる第三象限の者もいますし、打開策を考える第四象限に所属する人もいます。私は第四象限にいると思っております。

こういう4分割で考えられない人は、つまり、文句を言う人と言わない人という二分割で考える人は、第三象限と第四象限の区別ができません。

要するに、私が何を言いたいかと言うと、大学生というものは、第一象限(現状を積極的に肯定し、それをうまく活用するタイプ)か第四象限(現状を積極的に否定しつつも、打開策を提案するタイプ)に所属するべきだということです。

第一象限のタイプでも、社会問題を受け入れながらも、善意を持って有効活用する姿勢が重要です。第四象限のタイプは、つねに問題の解決策を考え、提案し続ける必要があります。大学というのは、そういう能力を育てる場です。それができる人材を育成・支援し、社会を良くしていく機能を果たしています。

大学という教育機関は、個人の能力を高めることだけを追求しているのではなく、社会全体の利益を考えています。その崇高な理念がわかっていない人たちが、世の中には数多くいます。もしかしたら圧倒的多数かもしれません。箔をつけるという意味で大学に通っている人が多いのかもしれません。その考えはあまりに利己的です。そういう利己主義者がよりいっそう弱肉強食型の非民主的な社会を作り上げているのでしょう。その姿勢が自分自身の首を絞めることさえ気づかないのですから、あまりに愚かです。