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「家庭内感染(対策)」という言葉は不可解 [雑感・日記・趣味・カルチャー]

「家庭内感染」が増えているので、家庭内感染対策を講じてほしいという言葉をよく聞きますが、いつも不思議に思います。さらに、パイチャート(円グラフ)を示し、以前は飲食店での感染が多かったが、今は家庭内感染が増えているというデータを示します。また、電車の中での感染はそのチャートにはありません。しかも、そのデータがどうやって集められているのかという方法は一切問われません。どういうことなのでしょうか。これは大きな問題だと思います。

「家庭内感染」と言っても、ウイルスは家庭外から持ち込まれたものです。家庭内で新型コロナウイルスが生まれるわけではありません。経済を止めたくないと考える政府はその外部の存在を示したくないという理由で、感染経路不明のものはみな「家庭内感染」にしているのでしょう。

家庭の外としては、職場、学校、通勤電車の中などが主たる感染場所だと思います。私がこれまで風邪をうつされた場所としては、ほぼその3つです。もちろん家でもうつされたことはありますが、それは家族の誰か(主に子供たち)が家庭外(学校です!)で感染してきたからです。電車の中でも、咳をしている人のそばになってしまって、いやだなあ、と思っていると、2日後くらいに風邪の症状が出るということがよくありました。ちなみに、飲食店で風邪をうつされた経験はありません。飲み会には行かないからでしょうか。したがって、職場や学校、そして通勤電車というのがもっとも感染しやすい場所だと個人的には思っています。

そうやって外部から持ち込まれたウイルスが、家族の体に取り込まれ、感染・発病するわけです。家庭内で、いくら家中を消毒しても、家の外からウイルスを持ち込む人がいれば、意味がありません。家庭内感染対策は、畢竟、家庭外での感染対策を講じることであります。

感染経路を示すパイチャートを、欧米のメディアでは、寡聞にして見たことがありません。日本だけの不思議なデータだと思います。どこで感染したかなんて、誰がどうやって、特定するのでしょうか。おそらく自己申告でしょう。いい加減なものです。そんなデータをさも科学であるかのように示すのは、野蛮ですし、非知性的です。政府や行政が経済を回すために、職場や学校や電車内での感染を過小評価しようという意図があるのでしょう。日本だけの不可解な現象です。

「家庭内感染(対策)」という言葉を不用意に使うメディアには騙されないようにしたほうが良いと思います。メディアは、ちょっと前まで、GoToを利用するとお得ですよ」とさんざんぱら宣伝しておいて、感染者数が急増すると、GoToを見直せだなんて言い始めています。お前はイソップ童話の「コウモリ」か!