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ハンナ・アーレント『悪人ってのは、教養を持たない凡人なのよ』/エルサレムのアイヒマン [資格・学び]



自分の思い通りに世界を支配しようと企んだヒトラーも極悪人はめったにいないが、アイヒマンのように感情を消して、自分の頭で考えず、ひたすら権力者に従う悪人には誰もがなってしまう可能性がある。自分は子羊のように善良な人間だと思っている人こそ、その危険性を恐れなければいけない。アイヒマンのようなありふれた悪人を生まないためにも、しっかり知識を身につけ、自分の頭で考えるトレーニングを積んで、大衆に流されないようにしないといけない。悪は陳腐である。誰もが時代や環境によって悪人にされてしまう。その事実を直視することから始めないと、この世界は良くならない。

アーレントの考えに唯々諾々と従うのも、アイヒマンと同じことだと皮肉を言う人がいるかもしれません。しかし、それについてアーレントは全否定しています。その考えを排除しないと、自分で考えることができなくなって、アイヒマンのようになってしまうからというわけです。排除の思想は、ここではユダヤ人虐殺を肯定するものではなく、むしろ、そのような残虐行為を引き起こさないためのものです。この動画では、このような決定的なことについて最後に少しだけ触れていますが、曖昧なまま終わっているのが残念です。




今日の予定ですが、不動産登記法の特定承継までは進めたいと思っております。朝っぱらから学習開始。

昨晩は、松本清張原作の映画『点と線』の半分まで観ました。刑事の勘とか鉄道の時刻表の仕掛けとか、面白いことは面白いのですが、警視庁の若い刑事の決めつけが激しく、自分の思い描いたストーリーに合わせて捜査しようとする姿に恐怖を感じました。









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