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バイオリンの始め方 [音楽・楽器]

バイオリンは難しい楽器で、学校に上る前から始めないと弾けるようにならないと思われている方が大多数だと思います。ギターと違って、フレットもないのだからどこを押さえたら良いのかわからない。フレットのあるギターでさえ弾けるようにならないんだから、バイオリンなんか自分には到底無理。近所にバイオリンの先生もいないし、バイオリンが弾ける知り合いもいない。ピアノの先生なら、近所にゴロゴロいるし、弾ける知り合いもけっこういるんだけどね、とおっしゃる方が多いと思います。

しかし、バイオリンは、みなさんが思っているほど難しくはありません。もちろん、大人になってから、難易度の高いクラシック曲を演奏するのは無理です。そこを目指すのは諦めざるを得ませんが、簡単な曲なら1、2ヶ月もあればそこそこ弾けるようになります。たとえば、レッド・ツェッペリンの「天国への階段」など、ギターで弾くのはなかなか難しいですが、バイオリンなら簡単です。



楽譜が読めなくても、このようなTAB譜を見れば、どの弦をどの指で押さえればよいのか一目瞭然です。バイオリンの先生には、TAB譜は邪道だと怒られるかもしれませんが、そんなことは我々庶民には知ったことではありません。目的はバイオリンが弾けるようになることであって、楽譜が読めるようになることではないのです。

バイオリンにはフレットがありませんが、上の動画のように指板にテープを貼ってポジションをわかりやすくしておくと覚えやすくなります。弦を押さえるときに使う指は親指を除く4本です。小指を使うのはなかなか難しいですが、人差し指、中指、薬指の3本しか使わない簡単な曲もたくさんあります。

バイオリンは弓で弦をこすって音を出す擦弦楽器ですが、弓の動かし方は若干ハードルが高いかもしれません。しかし、すぐに慣れます。人間の筋肉は自分が思っているよりも賢いものです。たまには隣の弦を一緒に弾いてしまうこともありますが、それもまたよし。

ここまでの結論ですが、ピアノやギターとは違って、バイオリンは自分の回りで弾ける人が少ないから、よっぽど難しい楽器だと誤解されがちですが、演奏人口が少ないだけであって、それは必ずしも難しいからというわけではないのです。ギターでメロディーを奏でるのは相当に難しいですが、バイオリンは比較的簡単です。

バイオリンを始めるに当たって、バイオリンを入手しなければいけませんが、入手方法がわからないし、弾けるようになるかどうかわからない楽器に何十万も出すのはためらわれるというのが普通の人の感覚でしょう。バイオリン教室に通えば、先生を通して、数十万円のバイオリンを買わなければいけなくなるかもしれません。しかし、自分一人で楽しむのなら、そんな良い楽器を買う必要はまったくありません。ヤフオクには1万円くらいから安い楽器がゴロゴロ転がっています。私が買ったのは2万円のものです。新品で買ったら15万円から20万円するものなのでしょうが、幸いなことに世の中には3日坊主がたくさんいて、彼らが不当に安く放出してくれるので、庶民は彼らのお下がりをお手頃価格で手にすることができるのです。セット価格が2万円だったら、案外簡単に始められると思いませんか。

私は去年の10月の下旬にバイオリンをヤフオクで落札し、11月中には、簡単な曲が弾けるようになっていました。あれから10ヶ月。いまだにビブラートはうまくかけられませんけど、そこそこ満足できるくらいに弾けるようにはなっています。私はアラフィフですが、年齢はさほど関係ないようです。いまではこんなもの(↓)も弾けるようになりました。



バイオリンはギターと違って弦の価格が高いというイメージを持っている方もいらっしゃると思いますが、安く入手できるネットショップもあります。バイオリンの弦のブランドとして一般的な「ドミナント」の4本セットが、アリエクスプレスを通して買えば3000円です。日本のショップでも4000円以下で買えるところもあります。

バイオリンの先生に師事すれば、弓の毛替えは半年か1年に1度と言われるはずです。バイオリン職人に頼めば5000円から1万円くらいかかります。しかし、弓なんて、毛がダメになったら、アマゾンあたりで、5000円くらいの新品の安い弓を買えばいいのです。プロを目指しているわけではないのですから、何万円もする弓など必要ありません。素人には安い弓も高い弓も大差はありません。ということで、思ったより維持費なんてかかりません。アコースティクギターよりはかかるかもしれませんが、バイオリンはお金持ちしか楽しめない楽器ではありません。

最大の問題は音量でしょうか。できれば窓をびっちり閉め切って、昼間練習するのがいいと思います。窓はペアガラスで二重窓が理想です。我が家は二重窓ではありませんが、ペアガラスです。練習時間は、さすがに、夜中の9時過ぎは練習するのは避けたほうが良いでしょう。もし昼間でも近所迷惑になるというのであれば、消音器というゴムとか金属でできたものもあるので、それを利用できます。私のバイオリンセットには最初から金属製のものが入っていました。残念ながら、音がやや小さくなるだけではなく、音質が変わるので、違和感はあります。本当はそんなのもは付けないで練習するのがいいと思います。

バイオリンを始めた当初、変な音しか出なかったので、消音器を使っていました。しかし、上達するにつれて、外して練習するようになりました。そうしたほうが近所の人に聞かれても恥ずかしくないような音を出そうと気合が入るものです。それに昼間なら、戸建住宅の場合は、自分が思っているほど、近所迷惑にはなっていないと思います。

大きな音を出すことが許される環境にお住まいなら、ぜひともバイオリンに挑戦してみることをおすすめします。ギターとは違って、弦を押さえるときにさほど力がいりません。顎で挟むような姿勢は最初のうちは違和感があるかもしれませんが、そのうち慣れるはずです。




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