日本全国の感染者数の推移

新型コロナウイルス 日本国内の感染者数・死者数・重症者数データ｜NHK特設サイト

このページからダウンロードできるデータを久しぶりにグラフ化してみました。これは日本全国の感染者数の推移を表しています。



第３波のときの上昇カーブはかなり急でしたが、今回はそうではありません。第３波の急上昇は東京における局所的な流行を反映したものだったように思われます。第４波は第３波と異なって、日本全体で感染が拡大しているように思われます。

こういうグラフを見ると、どうしても株価チャートになぞらえて考えてしまう癖が私にはあります。一般に、株式は、大勢の人が少額ずつ買い支えていると、一気に大量売買が行われないので、下がりにくいと言われています。しかし、機関投資家が大口取引をすると、急に上がったり、下がったりします。

それに似ているとしたら、急に上がったものは急に下がりますが、徐々に上がってきているものはなかなか下がらないということです。つまり、第４波の終息には相当に時間がかかると予想できます。

上昇に転じたところのスタート台が第３波よりも第４波のほうが遥かに高く、上がり方の角度が大きいのも気になります。

ピークがいつになるのかわかりませんが、GoogleのAI予測だと連休明けも上昇傾向が続くと予測されています。５月12日の時点では、一日の感染者数は8000人になるそうです。第３波ではピーク時が7000人台半ばでしたが、それを上回るわけです。

さて、どうなるのでしょうか。

東京都の人口（２０２１年３月）は13,942,024人。昨日までの累計感染者数は128781人。陽性確認者は108人に１人になりました。

「自分の周りにはコロナの感染者がいないから、自分は大丈夫とか、コロナなんか嘘なんじゃないか」と、うちの妻は何ヶ月もの間言い続けています。そういう人は他にもたくさんいるはずです。自分が付き合う人間の数が１００人だったら、そのうちの１人くらいはいることになり、身近に感染者がいるんだと実感できます。私なんかは１００人どころではない大勢の学生を相手にするので、その中には何人かの感染者が含まれているはずです。現に濃厚接触者がいました。ところが、人間関係がせいぜい２０人程度の人だと、その確率が５分の１になるわけですから、そりゃあ、身近にいるケースは少ないでしょう。

こんなふうに数字を使って客観的にものを見ることができない人はどこにでもいます。「自分の周りにはコロナの感染者がいないから、自分は大丈夫」だなんて思っている人は、相当におめでたい人です。満員電車に乗れば、必ず数十人は新型コロナウイルス陽性確認者がいるはずです。完全にロシアンルーレットと同じです。怖いですねえ。