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東京五輪“美人アスリート”報道に物議「人種差別や経済格差の視点を持って」(ABEMA TIMES) - Yahoo!ニュース [雑感・日記・趣味・カルチャー]

東京五輪“美人アスリート”報道に物議「人種差別や経済格差の視点を持って」(ABEMA TIMES) - Yahoo!ニュース

「ルッキズム」に配慮がない人というのは最低だと思います。「イケメン」だの「美人すぎるなんちゃら」だのって、日本のメディアはとりわけ外見ばかりに目が行くらしいのですが、それが世界の潮流から激しく遅れを取っていることの証拠であることすら認識できていないのは、まさに世界の恥です。いまだにFAXを使っている国ですから、時代遅れも甚だしいです。

たとえば、教室で先生が特定の女子生徒を指して美人だと言ったとします。ほぼ間違いなく、その教師はその後クビになります。ところが、日本のマスコミはそういうことを無思慮に行い続けているのです。グラビアアイドルと女子アスリートを意図的に混同しているのかもしれません。その知性のなさ、倫理観のなさに愕然とします。

ついでに言うと、毎回そうなのですが、五輪報道は日本人選手びいきになっているのが非常に気になります。「今回も日本人選手が活躍してくれました」などという気持ちの悪い言葉を吐いて、視聴者に感動を共有させようとするのはやめてほしいです。「活躍してくれる」という表現は、我々の代表として戦っているという前提があるからこそ出てくる言葉です。視聴者の私はその選手を我々の代わりに戦ってくれているとは感じていません。その選手は私の家族でも親戚でもないのですから、別に活躍してくれなくても構わないのです。私とその選手の共通点は日本人という点だけです。それだけのことでなぜわざわざ応援したり、感動を共有しなければいけないのでしょうか。

現代の大きな特徴は、他人に一定の価値観を押し付けることを「暴力」として見なすようになったことです。マスメディアは日々、コロナに感染した芸能人やら一般の高齢ドライバーや路上のみをする若者をイジメて楽しんでいますが、それこそが暴力です。政治家は我々の代表ですから、不祥事があればそれを逐一取り上げて批判するのは正義ですが、芸能人や一般人に対してはそういう乱暴なことはしてはいけません。メディアだからといって、リンチ(私刑)は許されていません。そこを忘れているメディア関係者があまりに多すぎます。


理想的な中継スタイルは、NHK相撲番組です。以前は日本人に肩入れするような解説者(親方)がいて不愉快に思いましたが、近頃はモンゴル力士だろうが、ヨーロッパ出身の力士だろうが、ぜんぜん関係なく、淡々と技の解説をしています。一緒に感動しましょうという、わけのわからない押し付けもありませんので、心穏やかに見ることができます。

イギリスのガーディアン紙にオリンピックのBMXの動画が上がっていたので、それを30秒ほど見たのですが、イギリス人ではない選手が自転車を猛スピードで走らせているだけの映像でした。テレビ中継はそれで十分です。余計な解説はいりません。

増田明美さんには失礼ですが、日本人選手のプライベートをこと細かく伝えるのも本当はやめたほうがいいと思います。そんなものはテレビでは流すべきではなく、雑誌や本に書いて、特定の読者層だけが知るべきことです。自分に承諾なく、プライバシーを暴かれ、日本中に流布されてしまうのは、選手によっては不愉快だと感じる人もいるはずです。そんなことを知りたくもないと思っている視聴者は私だけではないでしょう。

一度の不祥事で、人生を「全否定」される…東京五輪で見えてきた「末恐ろしい風潮」(トイアンナ) | マネー現代 | 講談社(1/5)

これこそがマスメディアによるリンチです。極めて恐ろしいことです。

【お目通し】ってどう使うのが正解?意味や使い方・類語をご紹介 | Domani

こういう表現を上手に使えるようになりたいものです。