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私と同じような思考パターンの人はいるのかしら [雑感・日記・趣味・カルチャー]

ネットニュースもテレビのニュースもあまり見ていないのでよくわかりませんが、私が知っている範囲で話題になっているのは、新型コロナウイルス感染症は別として、ウクライナ危機、円安、知床の観光遊覧船沈没事故、道志村で見つかった白骨くらいでしょうか。

ふと気が付いたのは、それらに共通するのは、ニュースを報じる側もニュースを受け取る側も、犯人探し中毒になっているということです。誰が悪いのかを突き止めようという単純な思考です。みなさん、名探偵コナンの見過ぎじゃないでしょうか。刑事コロンボでも、名探偵ポワロでも、シャーロックホームズでもいいですけど、一般大衆は犯人を捜すのがお好きですね。

そう思ったとたん私の脳裏に浮かんだのは、新型コロナウイルスを巡る陰謀論です。最初は「武漢ウイルス」と呼んで、中国共産党の陰謀があるみたいな話がありました。いまだに信じている自称右翼がいるようですが、アホくさくて話になりません。そのあと出てきたのは、「Qアノン」です。詳しくはわかりませんが、裏で悪の組織が世界征服を企んでいるという思い込みです。漫画の読みすぎです。本気で信じている人もいるのですから、頭が悪すぎます。

いずれも、事実を知り、そこから教訓を得るということからは離れて、単純な犯人探しゲームの道具として消費されています。必ず裏に悪い奴がいて、そいつを叩きのめさなければいけないという衝動に自分たちが突き動かされていることに気づかないのが不思議でなりません。

探偵小説の作者は、そういう単純な脳みその人間をどうすればコントロールできるのかを考えることに腐心しているように思えます。そういう作家側の視点に立って物事を考えるということができないからこそ、単純な犯人探しが楽しいと感じてしまうのでしょう。ビジネス書とか自己啓発本をエナジードリンク代わりに読んでいるようなアホなサラリーマンの心理と同じです。そんな暇があるなら、別の楽しみを見出したほうがいいですよ。(勝間和代さんは朝から晩までオーディオブックを聞いているそうですが、私に言わせればそれこそ時間の無駄です。)

私はふだんから、どうやったら、アホな大衆をコントロールできるのか、という視点から、作品を読み解く癖がついているので、簡単には騙されません。マスコミの報じ方の癖や、大衆の受け取り方の癖そのものに着目するほうがはるかに勉強になることに若い頃に気づいてしまったので、つねにニュースはメタレベルで受け取るようになっています。私と同じような思考パターンの人はいるのかしらねえ。





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