SSブログ

【簿記2級 商業簿記】2023年度版テキストP213 有価証券④の動画解説 [簿記]



Q1は有価証券利息の計算問題です。社債の利息は2つあり、1つは年利のクーポン利息、もう一つは取得価額と売却時に受け取ることができる額面金額の差額です。償還日(社債の満期日のこと)までの期間が5年あれば、それぞれ1年分を計上して行って、5年後に額面金額に達するということです。2つ目の利息計算をする時に使うのが「償却原価法」です。問題文の「額面金額と取得金額の差額は金利の調整の性格を有すると認められる」という文言は、「償却原価法」を使えという指示です。

社債の利率が年1%ですから、1年あたりの有価証券利息は1,000円。取得価額が9.8万円で、売却する時に10万円になるという設定なので、差額2,000円を5年で割って、1年あたり400円の有価証券利息を計上するわけです。したがって、損益計算書に記載する有価証券利息は、1,000円と400円の合計の1,400円ということになります。


Q2は有価証券の貸借対照表への記載方法に関する問題です。

売買目的の社債は流動資産の欄に「有価証券」として記載します。金額は時価。

満期保有目的の社債は「固定資産」です。「投資その他の資産」の欄に「投資有価証券」として記載します。金額は帳簿価額です。同様に、「その他株式」も「投資有価証券」の欄に記載しますが、こちらは時価です。

子会社株式と関連会社株式はいずれも「関係会社株式」に記載します。ともに、帳簿価額です。

問題文にある「F社社債は取得原価と額面金額の差額は金利を調整するために生じたものではない」は、減価償却法を使わないという意味です。つまり、そのまま数字を使えばいいのです。








共通テーマ:資格・学び