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安倍総理の辞任報道に関する違和感 [雑感・日記・趣味・カルチャー]

日本のニュースサイトを見ていると、安倍総理の辞任のニュースだらけになっていて、なんだか違和感を覚えます。一方、英米では扱いは小さいです。イギリスのガーディアンやBBCのサイトを見ると、ガーディアンからは安倍総理の記事は消え、BBCは昨日の速報のままです。アメリカのワシントン・ポストもチェックしましたが、安倍総理の記事は1本のみ。オピニオン記事でした。ニューヨークタイムズは下の方に安倍総理が頭を下げている写真が掲載されていました。日本人の記者2人が書いたものです。いずれにせよ、アジアの小国のお話で、世界にはなんの影響もないと捉えられていることがわかります。

日本の大手メディアは街頭インタビューを載せていますが、概ね「安倍さんに総理を続けてほしかった」「安倍総理のおかげで安心して暮らせていたのに残念」という好意的なものと、「辞めなければいけないほど体が悪かったなんて知らなかった。これからはゆっくりやすんで治療に専念してください」という体調を気遣うものばかりです。

ちょっと前のアンケートでは、60%以上の人がいますぐ辞任すべきだという結果だったはずですし、不支持率も60%を越えていたのです。支持率は30%台前半でした。街頭インタビューでは、辞任を好意的に捉える人が6割で、残念がる人が3割程度にならないと、本来はバランスが悪いはずです。もし街頭インタビューで全員が安倍総理の辞任を残念がっているのであれば、それは支持率調査がデタラメなのか、安倍総理に好意的な街頭インタビューだけを集めているかのどちらかです。

メディアによっては、街頭インタビューを流すときに、アナウンサーが「いろんな意見が聞かれました」と前置きをしておきながら、安倍総理に好意的な意見しか流しませんでした。何かがおかしいですね。メディアは、もう少し冷静になって、全体像を見ないといけないと思います。

辞任にびっくりしたという人が多かったように報道していますが、辞任は予想通りです。少し前から、安倍総理が慶応病院に「追加検査」に行く様子をメディアに流させていました。人間ドックに追加検査などありません。また、閣僚たちに「安倍総理は疲れている」アピールをさんざんさせていました。憲法違反であることを知りながら、国会も開きませんでした。コロナ対策に関する記者会見も6月以降まったくしませんでした。歩く姿も明らかに足取りが重く、よたよたしていました。顔にマスクの跡がついていることから、日焼けしていたのもわかりますが、それにしても病的なほどどす黒い顔色でした。さらにアベノマスクの着用を止め、顔の半分を隠せるようなサイズの巨大なマスクに変えたのも非常に怪しい動きでした。

安倍総理は2期目で辞めてしまえば、株価を上昇させた総理として記憶に残ったのでしょうが、自民党の人材不足で運悪く3期目までやらされてしまい、その3期目で不運なことばかり立て続けに起き、晩節を汚す結果になって、辞めるに辞められない状態になっていました。レガシーがひとつもないのです。オリンピックもレガシーになりません。来年も延期されたオリンピックが開催できないことも確定的になったので、それも辞任するきっかけになったのでしょう。

アベノミクスで景気が回復したかのように国民に錯覚させることには成功しましたが、在任期間中に実質賃金は大きく下がりました。景気回復はしていません。とにかく、これ以上総理の座に恋々としがみついていても、事態は改善する余地もないし、コロナ対策も批判されまくっていますので、ぶん投げたかったのでしょう。

そこで体調悪化アピールをさんざんやらせていたわけです。辞任は政治的な無能さによる失政の責任をとったためではなく、持病のせいであるという演出を安倍総理の秘書官が思いついたのでしょう。それがパフォーマンスであるということは一部のメディアが目ざとく指摘していました。だから、内田樹さんが、新聞社2社から安倍総理が辞任を発表する前に、辞任についての記事を書いてくれと頼まれたことを暴露し、辞任の確度は高いと言ったときに、私は驚かなかったし、28日に記者会見をするという報告があったときに、辞任の発表をするのだろうな、と思いました。

安倍総理の在任期間中に株価が上がりましたが、その原資は、国民の年金の財源と税金です。国が大企業の株式を買って、中国共産党のように企業を国有化しただけです。中国共産党と安倍総理が仲良しなのはよくわかりますね。安倍総理の正体は共産主義者なのです。国民にそのお金を返すときは、株価が大暴落するわけですから、彼は完全に出口を塞ぎました。この道しかないと言って選んだ道の終点は破滅なのです。行き着く先は、国民にお金を返さないということです。安倍総理はギャンブルにお金をつぎ込み、すってしまったわけです。

国民はアベノミクスを過大評価し過ぎです。株価だって30年前のバブルの頃の株価を超えていないのです。結局のところ、物価と税金ばかり上がって、給料も減ったのですよ。

これから安倍政権の功罪について、続々と記事が書かれると思います。いまは好意的なものが多いようですが、数日中に、安倍政権を酷評する記事であふれかえることは間違いありません。安倍総理がどういう形で日本を自滅させたのかを国民が認識する日が迫ってきています。安倍総理の辞任は、世界の政治にも経済にも何の影響も与えませんが、日本人の生活には悪影響しかありません。

話がとっちらかりましたが、安倍総理の辞任報道に関して、私が違和感を抱いているのはそういうことです。