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若者がなぜ恋愛をしなくなったのか? メンヘラだからメンヘラと付き合いたくない、という言葉。メンタルヘルス大全第二部第二章社会問題編 #精神科医 #益田裕介 [健康・メンタルヘルス]



益田先生に意見をするようですが、まず、前提として本当に若者は恋愛をしないのか、という問題があります。先生としては、恋愛の定義として男女が付き合うことを想定しているのかもしれませんが、いまの若者だって「あの人いいなあ」なんていうことはふつうに思っているはずです。学生たちの会話を盗み聞きしていると、そんな話ばかりです。特に女子学生からそういう声がよく聞こえてきます。先日も「今度の1年生はイケメンばかりなのよ」という声が聞こえてきました。バイト先の男の子が気になるという話はしょっちゅうですし、30代の店長と付き合って、結局捨てられたとかいう話も聞いたことがあります。個人的には、若者は恋愛をしなくなったということを前提として、良くないことが起きているような印象を作り出すのは方向性が間違った議論だと思います。

確かに、益田先生のおっしゃるとおり、現代は複雑化し、キャリアも多様化して、学ぶべきこと、身につけるべきスキルが増えすぎてしまって、恋愛にかまけていられないというのはあります。それがこの問題の根本にあるのでしょう。自分が持っているリソースをもっぱら生殖活動に注ぎ込んで、人類の全体の繁栄に貢献しようという意識を持つ余裕を失っているのでしょう。この傾向は、子孫繁栄を祈願する神社が自分自身の幸運を願うパワースポットに堕落してしまったのと連動しているのかもしれません。

とはいえ、若者が3次元の異性に性的な興味を失い、2次元の「推し活」で代償行為をしているというのは間違った認識だと思います。その分析の根底にあるのは、ビジネス、つまりお金儲けですから、学術的な信憑性はありません。








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