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忘れることの効用 [雑感・日記・趣味・カルチャー]

今日も3コマ分Zoomのオンライン授業をしました。リアルタイムのオンライン授業は生放送なりの苦労があります。電車での通勤がないだけ対面授業よりはましかもしれませんけど、私が黙ってしまうと放送事故になるので、絶え間なく喋り続ける必要があります。おかげで今日も声が枯れてしまいました。

対面が再開されたら、基本的に半分は雑談にするか、代わりに学生に話してもらいたいです。率直に言って勉強なんて教えたくないです。教科書を読めばいいだけなんだから、自分で勉強できるでしょうが。授業中、「誰々さん、この部分を読んでください。どんなことが書いてあるか説明してください」と言ってずっと黙っていようと思います。

今日も昨日に引き続いて嫌な気分になったのですが、何が原因で嫌な気分になったのかすっかり忘れました。忘れようとしていたらうまい具合に忘れられました。本当に年寄りになりつつあるのかもしれませんね。

忘れられるというのは才能です。どんどん磨いていかなければいけません。片っ端から忘れていけば、きっと幸せになれると思います。なぜかというと過去(記憶)から解放されるだけではなく、将来不安にさいなまれることすら思考が及ばなくなるからです。たいていの将来不安は、過去に原因があると思います。記憶を失えば、未来について考える材料すら失うのです。

さらに、自分以外のものが視界から消えます。余計なものが目に入らなくなるのです。そうなると、いまこの瞬間を生きることのみに集中できるようになります。それが幸せになるコツだと思います。

これはまさに記憶や思考の「断捨離」です。禅でいう悟りの境地でしょうか。

本日、妻が1回目のワクチン接種(ファイザー)を受けました。私には直接報告してくれないので、妻がいないところで次男に確認したところ、注射を打った絆創膏を見せてもらったそうです。ワクチン接種は敗北だと思っているのでしょう。これまで1年以上、YouTubeの動画で聞きかじった生半な陰謀論を家族に吹聴しまくり、家族に突っ込まれてボロを出しまくり、またインチキな医者の戯言に洗脳され、ワクチンを打つと死ぬかもしれないとかたわけたことをほざき、家族に失笑をかっていた人です。その説を最後まで貫けなかったのですから、妻は敗北感を味わっているのでしょう。

日本国民の6割が2回目の接種を受けたそうで、1回目だけだと7割に達したそうです。完全にアメリカを追い越しています。日本人として誇らしいです。もはやワクチン接種を拒否するようなやつは反日野郎と呼ばれてしかるべきだと私は思っているくらいです。

明日は次男が2回目の接種を受けます。3週間後、往生際の悪い妻が2回目を拒否することのないように祈っています。ワクチン未接種のままであれば実家に帰れないことすら考えが及ばないんですから、うちの妻はどうかしています。

先日、妻はもっと勉強しておけばよかったとしんみりとひとりごちていました。生まれ変わったら、大学にも行ってまっとうな仕事についてバリバリ働きたかったと。陰謀論なんかに染まるくらいですから、たしかにもっと勉強すべきでしたが、めでたく洗脳から脱することができれば、わざわざ生まれ直す必要はないと思います。いまのままでも十分です。