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人身事故 [雑感・日記・趣味・カルチャー]

昨日、休憩時間に「〇〇線が止まっています。学生が遅れるかもしれないので、よろしくお願いします」と言いながら、職員さんが講師控え室に貼り紙をしていました。人身事故だったようです。つまり自死ということです。たしかに学生の遅刻が多かったですし、欠席も多かったです。

私はその大学に行く際に、鉄道を利用することはやめたので、その手のトラブルには遭わないと信じたいです。しかし、帰り道で踏切をまたぐので、絶対に車だから大丈夫というわけではありません。それでなくても、帰りが20時になるのですから、それ以上遅くなるようなことがないことを願います。

「自死」した方には申し訳ないですが、その方は視野が狭かったり、知識が乏しかったりしたのだと思います。そのせいで心を病み、苦しんでいたのでしょう。

自殺者数を増やしている原因はさまざまです。たったひとつの秘策なんてありません。少しでも自殺者数を減らすにはさまざまな方面からのアプローチが必要になります。

自殺の記事の下部には、「いのちの電話」の情報が記載され、カウンセリングを受けることを促しています。しかし、それだけでは効果はないでしょう。私はメンタルマネジメント検定の勉強で、カウンセリングの重要性や精神疾患の方たちへの合理的配慮の方法や彼らを支援するさまざまな制度を学びましたが、それらが実際に苦しんでいる人たちの苦しみを取り除けるとは思えませんでした。精神科医に掛かって薬物治療を受けていても、突発的に自殺してしまう人は多数います。率直に言って、すべてが対症療法に過ぎないのです。

人が生き続けたい、生きることが楽しいと思えるのは、「自分の居場所」が確保されており、また自分の将来に希望を持てることだと思います。それは正当な給料のもらえる職場があって、経済的に困窮状態に陥っていないことや、他人に必要とされ、彼らの役に立っていると認識できていることを含みます。

精神疾患を病み、自死に至る人には、もちろん個人的な問題もありますが、多くは社会制度の不具合に起因するものだと思います。現在の日本のように、個人をモノのように扱う社会制度を根本的に解決することは不可能でしょうが、そこにメスを入れることは必要だと思います。ベーシックインカムの制度を導入したり、非正規雇用の問題を解決したり、政治的にできることはいろいろあるはずです。日本人の多くが、自分の生活に満足できていない原因の多くは、政治家の怠慢にあるはずです。

こういうことを言うと、頭ごなしに、他人や社会制度を責めてばかりいても物事は解決しない、自分が変わるしかないと説教をする人がいますが、それは違います。それは自分さえ変われば、他人はどうでもいいという自己中心的な発想にすぎません。社会制度なんかどうでもいいという無責任な発想です。つまりは、そういう人間こそが自殺者を生み出す加害者なのです。この事実に無自覚な人が自死を選ぶ人の数を増やしているのです。あなたも私も加害者なんですよ。





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