最低限の生活と最小限の生活

去年、急に始まったオンライン授業のストレスを解消するために、私はYouTubeの動画をたくさん見るようになりました。一時期、集中的に、断捨離にハマっている人、ミニマリスト、シンプリストたちの動画を見て気づいたことがあります。彼らの行動を見ていると、この動画を作成されている方がおっしゃる通りのところもありますが、そうとも思えない側面もあることです。

確かに、ミニマリストやシンプリストと呼ばれる人の多くは若い世代で、彼らは投資に関する知識も豊かであり、蓄財に励んでいる傾向が高いようです。そのおかげか、たまに高額なものをポーンと買ってしまうのです。普段お金を使わないから、買うときは質の良い高額商品を買えるのでしょう。ある意味、憧れる部分もあります。

しかしながら、中にはあまりに極端な例もあり、私は眉を顰めざるを得ませんでした。ペンは１本だけ、手帳も１つに限定するというように、予備品は全て捨ててしまう生活を目指している人もいました。借りているアパートは寝に帰るだけなので、そもそも借りている必要もないと判断し、コインパーキング駐車場に停めた車に寝泊まりしている人もいました。そこまでしてしまうと、病的に思えます。お金は貯まるのでしょうが、仕事をするためだけに生きているようなものであって、人生を消耗するだけです。それでは生活が全く楽しくないでしょう。経営者（ビジネスマン）目線では理想の労働者（従業員）なのでしょうが、明らかにやりすぎです。会社に時間を捧げるのだけが人生ではありません。ビジネスマン的思想に洗脳されすぎです。

最低限の生活と最小限の生活という二項対立で見るのは問題があるような気がします。もしかしたら、自己管理ができている人なのか、そうではない人なのかで見るべきかもしれません。