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大菩薩嶺と初心者 [お出かけ]



去年、富士登山のあとに長男と一緒に登った山です。私達は9月の上旬に行きましたが、そのときは富士山がくっきり見えました。初心者は幼稚園生でも登れる短いルートを利用するのがふつうらしいですが、この方は私達と同じように右回り(反時計回り)の大回りルートを通っています。私達は介山荘の直前で道を間違えて、藪の中に入り込んでしまい焦りましたが、この方はあっさりたどり着いています。不思議です。

それはともかく、以前から私は「初心者」という言葉の使い方が気になっています。初心者とか入門者というのはいつまで続くのでしょうね。この方は21回目の山行だそうですが、それだけ数をこなしているのですから、もはや「初心者」ではないと思います。アウトドア関係のYouTubeをやっている人でも、アウトドア歴も長く、いろんな道具を揃えているのに、自分は初心者だと言い続けている人がいますが、違和感を覚えます。

私は谷川岳も雲取山も那須岳も登ったことがないので、中級レベルではないかもしれません。しかしながら、登山歴は40年もあります(年に数回登るかどうかですが)。私は登山歴40年の初心者なのでしょうか。

パソコンに関しても、私が買うものは低価格の入門機に属すものばかりです。販売店やメーカー側から見れば、私はいまだに「初心者」扱いです。しかし、パソコンを使うようになって25年ほど経っています。また、パソコン通信の時代が終焉し、インターネットが日本に普及しだしたときに周りに先んじてネットを使い始め、ホームページのhtmlも自分で書いていました。それでも、低価格機しか買わないので、やはり初心者のままなのでしょう。

ただのお金持ちで、金にあかせて、全国各地の日本百名山を片っ端から登りまくったり、高額な最上級のパソコンを買う余裕のある人は「上級者」なのでしょうかね。



楽器に関しても同じことが言えるのですが、上の動画は初心者用のものです。初心者はこれを見ながら練習すると右手と左手をバラバラに動かす練習ができるわけです。私も弾けるようになりました。初心者レベルのものを弾けるようになったら初心者を脱して中級者になったかと言うと、そんな偉そうなことを言えるレベルではないと感じている場合は、初心者を名乗りたい気持ちです。しかし、初心者の段階を通り抜け、中級レベルのものを練習しているのですから、初心者ではありません。でも、中級レベルも覚束ないのであれば、中級者だと主張するのはおこがましく思います。ということは、ズブの素人でもなく、初心者でもなく、かといって中級者でもない状態があるわけです。そういうレベルをなんと言うのでしょうね。その状態が果てしなく続く気がします。

私は英語を教える仕事をしていますが、いまだに中級レベルだと思っています。TOEICのスコア上では上級レベルですが、あの指標は明らかに実情に合っていません。

山の話に戻りますが、自らを上級者と呼ぶことができるのは、エベレスト登山をするような人だとしたら、ほとんどの人は死ぬまで上級者にはなれないということですね。穂高や槍ヶ岳のような山を踏破しても、経済力がなくて、エベレストやK2に登れない人は上級者ではないのでしょう。腑に落ちませんね。

最後の大菩薩嶺の思い出話に戻ります。私達は山の上でカップヌードルのカレー味を食べようと思って持参したのですが、シングルバーナーは持っていったのですが、コッヘルを忘れてしまい、お湯が沸かせず、結局、介山荘のラーメンを食べました。ふつうの醤油ラーメンでした。腹が減っていたので、おいしく食べましたけどね。

今度、山を登るときには、そのリベンジを果たし、カレーのニオイを山中に漂わせたいと思っています。そのニオイに誘われて、クマがやってきたらどうしよう。初心者ですから、いかなる対策を講じれば良いのかわかりません。一緒に分け合って食べましょうかね。