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富士山登頂成功 [お出かけ]

ツアーに参加して、8月13、14日、長男と二人で富士山に登ってきました。31年ぶり、二度目の登頂です。過酷で美しい登山でした。一生の思い出に残る経験だと思います。

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朝は5時起きでした。西新宿でバスに乗り込み、8時過ぎに出発。中央道を通り、吉田口に到着。登山のスタートは14時頃でした。

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最初から渋滞ができています。その日の登山客は約4,000人で、前日はおよそ7,000人だったそうです。

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雲と雲の間にいます。

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私が履いていったのは、7、8年前に買ったメレルのハイカットの登山靴。左足の先端を見ると、ソールが剥がれてきています。表面の劣化も激しいです。ひび割れています。普段履いている靴より大きめのサイズを選んだせいで、靴ずれがするので、今回でお役御免にしようかと思っています。いつもは左足の小指側の付け根の辺りに痛みが走るのですが(擦れて血が出ることはありませんが)、今回はなぜか右側でした。靴紐の締め具合で変わるのかもしれません。

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7合目あたりからは過酷な登山になりました。渋滞と雷雨と寒さに襲われ、身も心もボロボロです。当然写真を撮る余裕はありませんでした。

横をするすると追い抜いていく元気な中国人やらタイ人らに気力を奪われていきます。彼らは登山道ではないところを登ったり、一人ずつしか通れないところを無理に追い越したりして、ガイドさんたちに叱られるという光景も目撃しました。

8合目の山小屋(白雲荘)に到着。19時近くだったと思います。

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夕食はカレーとハンバーグ。朝食用の弁当はいなり寿司。すぐさま仮眠です。

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繁忙期なので寝床は肩幅程度。電車の座席の一人分の幅程度です。相撲取りだったら、絶対にスペースは確保できません。足元に荷物を置かなければならないので、背が高くない人でも脚を折り畳む必要があります。

換気扇があったのに、なぜか回されていなかったので、室温は30度くらいで、熱気で蒸し風呂状態。しかも毛布2枚掛け。消灯は20時で、23時半に起床というスケジュールです。親子の会話もうるさいし、「財布がない」と叫び出すオジサンがいたりして、神経質な私は当然寝られないので、寝床を抜け出し、サンダルを借りて外へ。夜景がきれいでした。10年以上前に行った函館の夜景を思い出しました。満天の星空を眺めていたら、流れ星がいくつも見えました。

暇つぶしに、実家に帰省中の妻に電話をしてみました。山小屋で横になっているときに軽い高山病になったけれど、頭痛薬を飲んだら、すっかり治りました。アンダーウェア1枚で外に出ていたら、体が冷えてしまったので、フリースとレインジャケットを取りに寝床に戻ると、メガネが曇り、前が見えません。よくあんなところで寝られますね。

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午前0時、頂上に向けて出発。天気は回復していました。ご来光が見られそうです。

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どうにかこうにか登頂に成功し、山頂の山小屋(ツアー客優先です!)で800円の豚汁を食べました。私は食べる前から便意をもよおしていたので、食後にトイレに掛けこみました。おかげで気分が良くなりました。

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3半時頃から4時55分過ぎの日の出の時間まで待つ間も過酷です。おそらく気温は0度です。下界での40度近い世界から一気に真冬の世界に突入するのです。

私は昔買ったモンベルの長袖アンダーウェアを着て、その上にアマゾンで買った2000円の激安フリースとモンベルのストームクルーザーというレインジャケットを着ていたので、なんとか寒さに耐えられました。暑さには極端に弱いのですが、寒さに強い体質なのかもしれません。しかし、息子は登山用のアンダーウェアではないTシャツを着ていたせいで、汗が冷えて、寒さに耐えられなくなっていました。息子は前日に買ったばかりのモンベルのフリースとレインジャケットを着ていたのですが、アンダーウェアにしみた汗が乾かなかったようです。

急いで、私はカバンの防水のために持っていった45Lのゴミ袋を加工して、息子にレインジャケットの上からかぶせてやりました。効果があったようで、なんとか耐えてくれました。ゴミ袋は、バックパックの中に入れてその中に、荷物を入れていました。持っていってよかったです。カイロは持っていく予定でしたが、忘れてしまいました。

念には念を入れて、そのゴミ袋の中に入れる荷物も、ジップロックに入れていきましたので、雨水は浸入しませんでした。もちろん、バックパックの上には防水用のレインカバーもかけておきました。

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せっかく酸素缶を持っていったのに、使い忘れていることに山頂で気づきました。頭も痛くなかったのですが、ご来光を待つ間に使ってみました。酸素缶は荷物になるので、持っていかなくてもいいと思います。意識して何度も深呼吸をすれば防止できます。もし必要なら、頭痛薬を飲めばいいし、また、酸素缶は山小屋で1200円から1500円程度で販売されています。酸素缶は気休めに過ぎません。

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眼下に、胃袋みたいな山中湖が見えます。

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31年前に、高校の同じクラスの人たち全員と吉田口から弾丸登山したときには見られなかった火口を見ることが出来ました。残念ながらお鉢めぐりはしませんでしたが、それでも満足です。ツアーでは、500円を払えば、お鉢めぐりもできたのですが、参加希望者は私一人だったので、やめることにしました。真っ暗闇の中お鉢めぐりをしても、つまらないので、後悔していません。

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名残惜しい気持ちを振り切って下山です。

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ここが吉田口(富士スバルライン)と須走コースの分岐点です。ここで間違えると、ツアーバスに乗れません。ガイドさんたちの話に耳を澄ましていたら、前日には間違えたツアー客がいたそうです。そうなると、帰りのバスに乗れないので、自費で帰ることになります。5合目の土産物屋のロッカーに荷物を預けていたら、最悪ですね。

31年前は須走コースを通って帰りました。ザクザクと細かい噴石に足を取られながら歩く大砂走りの印象が強く残っています。

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ここからが長いのです。下山というのは下るだけのイメージがありますが、登りもあるのです。下りで足や脚や膝がこっぴどくやられているのに、また登るのは辛いです。

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この後は、写真を撮る気力も失われてしまい、ほとんど撮っていません。5合目の土産物屋でコケモモソフトクリームを二人で食べました。真っ黒い噴火ソフトは、チョコレートなので、食べる気持ちになれませんでした。

その後は、土産物屋の3階の休憩所で帰りのバスの出発時間まで小一時間ぐったりしていました。その後、日帰り温泉で食事をし、14時半新宿に向けて出発。

帰宅したのは17時40分。肉が食べたいという気持ちが妻に通じていたのかもしれません。私は昼に日帰り温泉で生姜焼きと桜メンチ(馬肉)を食べたのに、妻は夕食に生姜焼きを用意してくれていました。気が合うんだか合わないんだかよくわかりません。カレーが食べたいな、と思っていたら、カレーになることもよくあるし、夫婦というのは不思議なものですね。

とにかく、息子とふたりで、一生の思い出になる貴重な経験ができました。しかし、まだ富士山の本当の頂点(剣ヶ峰が3776m)には立っていないので、いつの日にかまた富士山に登ってみたいと思います。今度登るときは、吉田口ではなく、そして、山小屋泊の(というか徹夜の)ツアーでもなく、御殿場口からか、富士宮口からの弾丸登山にします。仮眠なんてできるわけもない山小屋で休憩するより、一気に登ってしまったほうが体力的にも楽な気がします。行きも帰りも自分で運転するのはきついですけどね。

疲労や筋肉痛は、ハーフマラソンをした後のような感じです。ハーフマラソンは東日本大震災前に10回近く走りました。

参考のために書いておきますが、絶対に持っていくべきものとしては、登山用のアンダーウェア、フリース、ズボン、レインジャケット、靴下、登山靴、防水撥水加工されているつば付きの帽子、ヘッドライト、タオル2枚、防水加工された登山用のグローブ、トレッキングポール2本(できれば3つ折のもの)。余裕があれば、薄いダウンジャケットもあったほうがいいでしょう。首の冷えを防いだり、溶岩のホコリを吸い込むことを防ぐために、ネックウォーマーもあるといいかもしれません。今回は雨が降ったせいか、大量の土埃に襲われることはありませんでした。

一方、持っていかなくてもよかったものに関しては、酸素缶とスパッツですね。登山靴であれば、ハイカットでもローカットでも、石が入り込むことまずありません。スニーカーやランニングシューズを履いていたタイ人や中国人は、下山道で何度か靴を脱いで石を取り出していました。あれはストレスになります。

また、私達は水やおやつを持って行き過ぎました。ゼリー飲料は3つ持っていったのですが、2つで十分でした。水は500mlを5本(1本はVAAMというスポーツドリンク)持っていったのですが、ツアー客用に1本もらったので、6本になってしまい、1本余りました。水もゼリー飲料も途中で買えますので、少な目でもなんとかなります。おやつはチョコレートは重要だと思います。普段食べつけないチョコレートが、なぜかおいしく感じました。ただ、持っていったブラックサンダーはパッケージにくっついてしまい、食べにくかったです。クッキーやこんにゃくゼリーもいりませんでした。熱中症対策のタブレット(塩とクエン酸の入っているもの)も1袋分はいりませんね。1人分なら4分の1で十分です。1本で満腹バーというのも持っていきましたが、持ち帰りました。折れてぐちゃぐちゃです。

持ち帰ってきても、山中で食べたいと感じたものが、なぜか食べたい気持ちになりません。不思議なものですね。




埼玉の仙人さんは私たちが登り2日前に弾丸登山していました。青木ケ原樹海を抜けること以外は、基本的には同じコースです。帰りのバスの中で、この動画を拝見させていただきました。数回寝落ちしましたが。



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