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撤回? [雑感・日記・趣味・カルチャー]

麻生太郎財務相が「子どもを産まないのが問題」発言の一方で、「金がないなら結婚するな」! いったいどうしろ、と?|LITERA/リテラ

麻生太郎は、衆議院議員に初当選した時、「下々のみなさん」と有権者に呼びかけたという伝説がある。ことほどさように、麻生太郎は自分を殿様だと思っているので、彼の発言はすべて封建主義的な差別の構造に依拠している。かつて病気の高齢者にいつまで生きているつもりかと言ったことも記憶に新しいし、セクハラは罪ではないとも言って女性差別をしたことも忘れられない。貧乏な男は結婚するななどと言ったことも許せない。今度は子供を産まない奴が悪いと、「全世代」の「全国民」を敵に回したわけだ。こういう差別は、もはや自民党のお家芸であるから、リテラのように問題にするのも時間の無駄だろう。差別的な「代議士」(国民の代表!)を支持している国民(というより麻生太郎の選挙区の人々)のアホさのほうを問題にしたほうがいいだろう。

それはともかく、今回もまた麻生太郎は、暴言(持論?)を「撤回」すると、口を歪めてニヤニヤしながらのたまった。安倍総理は息を吐くように嘘をつくことでグローバルに知られているが、麻生太郎は息を吐くように暴言を吐くことは日本では知らないものはいない。もし知らなかったら、日本人ではないだろう(差別的だね!)。

それだけではなく、麻生太郎はいつもいつも「自分の発言が誤解を与えたとしたら、撤回させていただく」と口癖のように言う。誤解を与えるも何も、その暴言に含まれる「人権意識の欠如」が麻生太郎の中核を作っているので、誰に何を非難されようが、彼は反省して心を入れ替えることはない。麻生太郎には、何を言っても、暖簾に腕押しなのである。あのくらいの爺さんになると、死ぬまで考え方は変わらないので、相手にするだけ無駄である。そんな個人的な素質について、リテラのようにくどくどと文句を言っても何も変わらない。

それより、麻生太郎が常用する「撤回」というマジックワードというか麻薬的な言葉について考えたほうがよっぽど生産的だろう。麻生太郎は「撤回」を「取消し」(cancel)と同じような軽い意味で使っているのであろうが、「撤回」と「取消し」とは法律的には意味が違うらしい。

『日本大百科全書:ニッポニカ』(小学館)には、こんなふうに書いてある。一部抜粋して引用する。

「民法上は、意思表示をなした者が、その意思表示の効果を将来に向かって消滅させることをいう。一般に意思表示は、相手方に到達することによって効力を生ずるので、到達するまでは撤回できる。」

「取消しは、すでに発生した行為の効力を、一定の取消原因(制限行為能力、詐欺・強迫)のあるときに限り、過去にさかのぼって法律効果を消滅させるのに対し、撤回は、自己がなした行為の効力が発生しないことを欲して、意思表示の効果を将来に向かって消滅させるにすぎない」とある。

難しくて、よくわからないが、すでに発生した行為の効力が相手に到達してしまったら、もはや撤回はできないということらしい。

つまり、すでに、麻生太郎は、いつもの暴言によって、全国民を不愉快にさせた「のであれば」(?)、その発言は、国民の心に突き刺さったのであるから、取り消すことはできても、もはや撤回はできないのである。

撤回だろうが、取り消しだろうが、いずれにせよ、国民の代表を務める政治家の発言が、軽々しく取り消せる事態は、看過できないことだ。何を言っても許されるという社会なら、言葉の暴力にあふれるような生きづらい社会になってしまう。「言論の自由」ではない。小学生でもわかることだが(在日朝鮮人差別を生業とする極右の人たちはわからないらしい!)、自由というのは、何をしても許されるという意味ではないのだから、何を言ってもいいわけではない。教師に死ねと言っても許される社会を自由な社会と言うのなら、そんな自由は私はいらない。

ともあれ、自分の言ったことが、私の発言がセクハラだとか、パワハラだとか、差別だとか、あなたが感じたとしたら撤回するなんていう言い訳が、いつまでも通用するわけがないだろう。江戸時代でもそんな馬鹿なことを言う馬鹿はいなかっただろう。

したがって、阿呆太郎、いや、麻生太郎がすべきことは、発言の「撤回」ではなく、発言を「謝罪」することと、心を入れ替え、人権意識を持って、民主主義国家の維持発展(というか形成?)に貢献できる国会議員に成熟することである。いつまでも頭の中が江戸時代のお殿様では困るのだ。

しかし、麻生太郎が心を入れ替えられる可能性があるとしたら、病気になって、生死の境をさまよって、不運なことに生還したときだろう。国民にとっては、そのまま、あの世にぽっくり行ってくれたほうが幸いなのだが。

ああ、私の発言が麻生太郎を傷つけたとしたら、「撤回」させていただくことにする。謝罪はしないけどね、ぜったいに。1%も反省していないし。


悠仁さまが、学習院には進まず、「お茶の水女子大学付属中学校」に進学するとのこと。学習院卒の麻生と一緒の大学はイヤだという皇室の意思の反映だろうね。