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酔っ払いはずるい [雑感・日記・趣味・カルチャー]

某俳優が、派遣のマッサージを頼んで、性的暴行を加えたというニュースがさかんにテレビで流れていた。どこのチャンネルに切り替えても、同じタイミングで、同じ内容を放送しているのには閉口した。これは「ハラスメント」ではないだろうか。見たくないニュースがしつこいストーカーのようにどこまでも追いかけてくるのだから。金太郎みたいな顔をした頭の禿げた35歳のオヤジが女子大生を殺害した事件のニュースも金太郎飴のように流れたが、あれも気持ちが悪かったので、すぐにテレビのスイッチを切った。

私は殺人や性的暴行のニュースが流れるとチャンネルをかえるようにしている。とにかく、見たくないのである。私がテレビを見るときは、ほぼ食事をするときだ。ご飯を食べながら、不愉快なニュースを見たいとは思わないのは、当然だろう。私にはそういうグロい趣味はない。人殺しの映画も、ホラー映画も嫌いである。

今回、それが言いたいことではない。あまりに横道にそれすぎた。最初の俳優の事件に戻るが、男が何か不祥事を起こすと、「酔っていた」などと、酒を言い訳に使うのが気に入らないということが言いたかったのだ。

私は酒を飲まないので、「酒に酔った末の犯行」という言い訳が使えない。だから、余計に気に入らないのかもしれない。酔った自分は、本当の自分ではないから、許しもらえると思っているのだろうが、そうは問屋が卸さない。酔っていたから罪が軽くなるとしたら、素面で不慮の事故を起こすより、飲酒運転で人を殺したほうが、罪が軽くなるという論理になる。

酔っ払いがタクシー代を支払わないで逃げるとか、運転手に暴行するなどというニュースがよく流れるが、そういう犯人も、酔いが覚めたあとで、「酔っていて記憶がない」などと言って言い逃れできると思っている。あれも許せない。

酔っていれば、何をしても何を言っても許されると思うような風潮が酒飲みの人たちの間に共有されているように思える。たとえば、飲み会で、ある人がベロベロに酔っ払って、不愉快なことを私に言ったとする。相手が素面のときに、私がその件について、はっきりさせようとしたら、「酔っていたから覚えていないんだよね」とか言うんだろう。でも、傷つけられた記憶は、酔いが覚めるようには消えてくれない。

そんなふうに、都合よく逃げるのは、酒好きの人にありがちである。アルコールを使って別人格になれば、何をやっても、許されるという風潮は、絶対に許してはいけないと思う。