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そろそろ遺書を:メメント・モリ [雑感・日記・趣味・カルチャー]

「そろそろ遺書を書いたほうがいいかな」とテレビを見ていた妻にぽつりと話しかけると、「そういうことを言っている人は死なないよ」と返されました。妻なりの慰めの言葉のようです。それともいつまでも自分たちは若いままだと思いこんでいるのでしょうか。

私は持病を抱えているので、コロナに感染したら、健康な人よりも何倍も死ぬ確率が高い人間です。持病を抱えているだけではなく、半世紀も生きてきた人間なので、"memento mori"(死を忘るなかれ)とか、"carpe diem"(今を楽しめ)という言葉の意味を深く考えるようになりました。

おそらく、世の中の大多数は自分は感染しないと思いこんでいると思います。ロックダウン(都市封鎖)されたらどうしようとか、食べるものがなくなったらどうしようとか、会社をクビになったらどうしようとか、そういう不安は持っている人は多いでしょうが、自分がコロナに感染して死ぬというところまでは考えないと思います。

志村けんさんが感染して重篤な状態になっているそうですが、「芸能界からは続々と応援のメッセージが届いていおます。がんばれー」という内容の番組を昨日見ました。まるで対岸の火事のようです。完全に上から目線です。自分が感染して、生死をさまようという想像力はないのでしょうね。

昨日、都内の街をぶらぶらしている若者にインタビューして、「都知事が週末の自粛を要請されていますが、あなたはどうしますか?」との質問に、頭の悪そうなお兄さんが「興味ないから、外出します」と答えていた姿が印象的でした。「興味がない」っていったいどういうことでしょうか。自分の親が死にそうになっていても、同じことが言えるのでしょうか。

彼らは年寄りが死ぬんだからいいんじゃないの、とか思っているのでしょうけど、いろんな不幸が重なりあい、回り回って、自分自身が失業したり、重税に苦しむことになったり、その先に待っているのは天国ではなく、地獄だということがわからないのでしょうか。

完全に思考停止していると思います。

昨日、ドン・キホーテでうっかりエレベーターに乗ってしまいました。乗り合わせた客の一人が、降りるとすぐに、恐ろしい勢いで咳き込んでいました。彼はもしかするとコロナに感染していたかもしれません。今朝からなんだか息苦しい気がします。熱はありませんけど。昨日は午前中に3軒も店をめぐり、午後はずっと掃除に明け暮れていたし、今朝はふだんより1時間以上も早起きししてしまったので、ただ疲れているだけかもしれません。

遺書を書くのは煩わしいので、以前書いたエンディングノートをアップデートしておこうかと思います。重要なのは預金口座の暗証番号でしょうかね。