SSブログ

連結精算表と連結財務諸表 [簿記]

連結精算表と連結財務諸表は手続きが似ているので、それぞれ仕訳を書く練習をしたり、タイムテーブルを書く練習をし、あとは表の欄にどう埋めていけないいのかというパターンを覚えて対応するしかないかと思います。その練習をそれぞれ5回もやれば、だいたい覚えるでしょう。そんなことをしているうちに誰かにやり方を説明できるくらいまでにはなり、テストでも半分くらいは取れる気がします。今はまだ自分なりの解説の文章を作れませんので、とりあえず、動画を倍速で見ておきました。なんとなくタイムテーブルの作成の仕方も覚えられました。覚えてもすぐに忘れますが、忘れたらまた覚えなおせばいいだけです。

簿記2級は連結会計を完全に捨ててしまっても、工業簿記で40点満点を取り、商業簿記で半分の30点を取れば合格できます。商業簿記で半分を取るには基本的な仕訳が完璧である必要があります。工業簿記はさほど難しいわけではないので、頑張れば8割以上は取れるかもしれません。ということであれば、32点ですから、商業簿記の方は40点以上、少なくとも70%以上取得する必要があります。連結会計で部分点が取れれば、そこまで厳しくはないかもしれません。


【簿記2級 商業簿記】2023年度版テキストP458 連結精算表の動画解説



【簿記2級 商業簿記】2023年度版テキストP474 連結財務諸表の動画解説






ということで、連結会計は深追いせず、教科書の基本問題を繰り返し解いて暗記し、総仕上げ問題の連結会計はやらないことにします。CBTは難しい問題はでないということなので、時間の無駄になりそうですから。とにかく、ひたすら基本に徹するということにします。




明日は、息子の大学の入学式が行われます。コロナ禍もだいぶ落ち着いたおかげで、家族の参列も許され、妻も出席する予定です。今日は夕方に大風が吹いて、犬もまっすぐ歩くの大変でした。明日の通勤時間帯は横殴りの雨が予想されているそうです。せっかくのスーツがずぶ濡れになってしまうので、私が二人を車で近所の駅まで送っていく約束です。

友人Aの息子さんは、希望の大学に落ちて浪人生活が始まったという知らせを間接的に受けました。友人Aも浪人経験者ですから、一浪することくらいはまったく抵抗がないのでしょう。私は浪人はしたことがないので、ぜったいに嫌ですけどね。

その情報をくれたのは友人Bです。友人Bは、私が知らない間に長期入院をしていました。これまで何度も手術しているので、ほんとうに体が弱っているようです。半世紀も生きていると、収入、知力、見た目、体力などの面でも大きな差がついてしまうものですね。ウサギとカメの寓話ではないですが、1日1日をどう暮らすか、というか、1分1秒をどう使うかで、長い時間が経つと途方もなく大きな違いが生まれると気づいてしまうと、ぞっとしますね。

どうでもいい人たちと飲み会に行って、むだに酔っ払って、タバコを吸って、他人の噂話をしたり、上司の悪口を言って溜飲を下げたりしている暇はないんですよ。そんなコミュニケーションは私の人生には完全に不要です。







共通テーマ:資格・学び

【簿記2級 商業簿記】2023年度版テキストP450 連結会計⑥未実現利益の消去の動画解説 [簿記]



このへんになってくると、連結会計の勉強をやめたくなります。

Q1は未実現利益の消去の問題ですが、一番簡単なダウンストリームで、開始仕訳を書かなくてよいものです。これならなんとかついていけます。

P社はS社に対して、売上総利益率25%で商品を販売し、S社はそれを外部に販売しているという設定です。期末において売れ残りがあるので、利益が未実現の状態です。その未実現利益を消去するという処理です。これもまた内部取引の相殺消去です。S社が仕入れた商品に載せられた利益と、P社が商品に売上に乗せいた利益を相殺消去するということです。連結会計では、仕入は売上原価となり、売上と売上高となります。

問題の表はS社が保有する棚卸資産を表しています。期首商品棚卸高と期末商品棚卸高の記載がありますが、当期からS社への販売が始まったとあるので、期首商品棚卸高は不要な情報です。ここで見るべきなのは期末商品棚卸高だけですが、外部仕入れ分は内部取引ではないので、関係ありません。必要な情報はP社仕入分12,000のみです。

P社はS社に対して商品を12,000で販売したということですが、P社は25%の利益を載せています。商品の在庫は、その25%分の利益が実現していないので、消去しなければいけません。それが「未実現利益の消去」の意味です。

12000円は売価です。それが100%で、25%の利益を差し引いた75%が原価です。120,00の25%は3,000です。それを取り消せば、S社が抱えている在庫の原価が出ます。仕訳は以下の通りです。

売上原価 3000 / 商品 3000

これがQ1の解答です。

続いてQ2です。この問題はダウンストリームで、開始仕訳ありのやつです。問題文にある「以前より仕入金額に10%の利益を付加して販売しており」という部分がそれを示しています。それ以外のところはQ1とほぼ同じです。

Q1の場合は、前期の分はなかったので、期首商品棚卸高は仕訳に入れる必要はありませんでしたが、今回はそれを使って開始仕訳をします。

まず、前期にP社が商品に付加していた10%の利益がいくらだったのかを計算します。P社仕入分
132,000は110%の売価ですから、110分の10を掛けると、12,000になります。この仕訳は以下のようになります。

売上原価 12,000 / 商品 12,000

↑これは「前期末の連結修正仕訳」です。しかしながら、当期の開始仕訳では、費用の科目である売上原価を利益剰余金(期首)に置き換えます。

利益剰余金(期首) 12,000 / 商品 12,000

↑これが「当期の開始仕訳」です。

次に、「当期の連結修正仕訳」を書きます。これは上の仕訳の逆仕訳です。P社仕入分132,000はすでに外部に販売済みであり、未実現利益が実現し、当期に利益になっています。未実現利益だったからこそ、上の仕訳で商品を12,000取り消す仕訳をしていたわけですが、すでに販売されたので、「前期末の連結修正仕訳」である「売上原価 12,000 / 商品 12,000」の逆仕訳をして取り消します。

商品 12,000 / 売上原価 12,000

最後に当期末の連結修正仕訳を書きます。

期末商品棚卸高のP社仕入分は110,000です。わざわざ計算するまでもありませんが、110,000の10%は10,000です。この未実現利益を取り消す仕訳を書きます。

売上原価 10,000 / 商品 10,000

以上、Q2の解答は上の3つの太字の仕訳になります。



Q3は未実現利益の消去の問題の続きですが、これはアップストリームで、開始仕訳を書かなくて良いものです。期末商品棚卸高のS社仕入分が12,000。P社は25%の利益率でS社に販売したが、売れ残っているということだから、12000×25%の3000円という利益が未実現です。それを取り消す作業をします。

売上原価 3,000 / 商品 3000

右に「商品 3000」と書く理由は、商品の価値を3000円下げるということです。費用である売上原価が左に来るということは、費用が増えることを示します。費用が3000増えるので、S社の当期純利益が減ることになります。

それに従って、非支配株主持分と非支配株主に帰属する当期純利益が減ります。その仕訳を書きます。非株主持分は40%ですから、3,000×40%で、減らす金額は1,200です。

非支配株主持分 1,200 / 非支配株主に帰属する当期純利益 1,200

非支配株主持分は純資産、非支配株主に帰属する当期純利益は費用ですから、ともに減ったということです。これは「子会社の当期純利益の振り替え」と反対の仕訳です。

以上の2つの仕訳がQ3の解答です。

Q4は未実現利益の消去(アップストリーム、開始仕訳あり)の問題です。

まずは「前期末の連結修正仕訳」を考えます。前期にP社がS社からの仕入れた分は132,000。S社は原価に10%の利益を載せて販売しているとあるので、132,000に110%分の10%を掛けた数字12,000が利益です。この利益を消去します。

売上原価 12,000 / 商品 12,000

売上原価は費用の勘定科目ですから、費用が増え、S社の当期純利益が減ることになります。したがって、「子会社の当期純利益の振り替え」と反対の仕訳を書きます。利益の減少は12,000の40%です。

非支配株主持分 4,800 / 非支配株主に帰属する当期純利益 4,800

これが前期末に書いた連結修正仕訳です。

これを「当期の開始仕訳」とするためにもう一度同じ仕訳を書きます。ただし、これまで同様、費用・収益の科目は利益剰余金(期首)とし、純資産の科目には(期首)をつけます。

利益剰余金(期首) 12,000 / 商品 12,000
非支配株主持分(期首) 4,800 / 利益剰余金(期首) 4,800


続いて、「当期の連結修正仕訳」を書きます。

期首商品棚卸高のP社仕入れ分132,000はすでに外部に販売済みであることから、取り消した未実現利益が実現したことを示す仕訳をします。それに合わせて、非支配株主に帰属する当期純利益(費用)と非支配株主持分(純資産)を増やす仕訳をします。


商品 12,000 / 売上原価 12,000
非支配株主に帰属する当期純利益 4,800  / 非支配株主持分 4,800

続いて、期末商品の未実現利益の消去をします。期末商品棚卸高のP社仕入分11,000に含まれる未実現利益を計算します。110%分の10%ですから10,000です。これを取り消す仕訳は以下の通りです。

売上原価 10,000 / 商品 10,000

それに応じて、非支配株主持分(純資産)が減るので、以下のような仕訳を書きます。

非支配株主持分 4,000 / 非支配株主に帰属する当期純利益 4,000

非支配株主に帰属する当期純利益は費用ですから、P社にとって費用が減って、純資産が増えるということです。4,000は10,000の40%です。

以上、Q4の解答は上の6つの太字の仕訳です。


Q5は土地に関わる未実現利益の消去(ダウンストリーム)の問題です。簡単です。

S社がP社から帳簿価額100,000の土地を140,000で購入したが、これは連結グループ内での内部取引なので、消去するということです。40,000の固定資産売却益を減らし、土地の価値を元に戻すだけです。

固定資産売却益  40,000 / 土地 40,000

固定資産売却益は収益の科目ですから、左に置けば、減ることを示します。


Q5は土地に関わる未実現利益の消去(アップストリーム)の問題です。これも簡単です。

問題文は立場が入れ替わってS社がP社に土地を売ったという形になっています。この場合は、非支配株主持分を考慮しなければいけません。非支配株主持分は40%なので、16,000を減らします。


非支配株主持分 16,000 / 非支配株主に帰属する当期純利益 16,000


以上2つの太字の仕訳がQ6の解答です。







共通テーマ:資格・学び

簿記2級 商業簿記】2023年度版テキストP434 連結会計⑤貸倒引当金の調整の動画解説 [簿記]



資本連結の後に来る「成果連結」の続きです。

ここでは、親会社と子会社間の売掛金と買掛金の相殺消去に伴って、貸倒引当金の調整作業を行います。親会社から子会社に商品や土地を売ることをダウンストリームと言い、その逆がアップストリームと言います。ここではダウンストリームを取り上げます。

Q1は、ダウンストリームで、開始仕訳を必要とする貸倒引当金の調整の問題です。

まずは、「当期の開始仕訳」を書きます。売掛金と買掛金の相殺消去の開始仕訳は不要とのことです。貸倒引当金の額は、問題文の「前期末におけるS社に対する売掛金残高は80,000円」を使います。「毎期4%の貸倒引当金を設定しており」とあるので、80,000×4%=3,200です。3,200の貸倒引当金を取り消します。貸倒引当金は負債の科目なので、ホームポジションとは反対の右に書きます。相手科目は、貸倒引当金繰入とはしません。これは前期以前のものであって、すでに前期末の連結会計で費用と収益の科目は「利益剰余金(期首)」に振り替えられて(置き換えられて)いるからです。

貸倒引当金 3,200 / 利益剰余金(期首) 3,200

次に当期の連結修正仕訳を書きます。問題文には「当期の個別財務諸表において、P社は売掛金期末残高300,000円に対して毎期4%の貸倒引当金を設定しており、売掛金期末残高のうち100,000円がS社に対するものである」とあるので、このP社のS社に対する売掛金、S社のP社に対する買掛金を相殺消去します。

買掛金 100,000 / 売掛金 100,000

この100,000分の売掛金に設定されている4%の貸倒引当金も相殺消去する必要があります。計算すると4000となります。しかしながら、すでに3,200の分は消去しているので、差額の800を相殺消去します。

貸倒引当金 800 / 貸倒引当金繰入 800


上の太字の3つの仕訳がQ1の解答です。


Q2は、アップストリームで、開始仕訳を必要とする貸倒引当金の調整の問題です。問題文はP社とS社を入れ替えただけです。数字は同じです。

まずは、当期の開始仕訳を書きます。貸倒引当金の計算は、「前期末におけるS社に対する売掛金残高は80,000円」を使います。「毎期4%の貸倒引当金を設定しており」とあるので、80,000×4%=3,200です。

貸倒引当金 3,200 / 貸倒引当金繰入 3,200

となるはずですが、貸倒引当金繰入は費用の科目なので、利益剰余金(期首)に変更します。

貸倒引当金 3,200 / 利益剰余金(期首) 3,200

アップストリームの場合は、非支配株主持分を考慮します。貸倒引当金に伴い、非支配株主持分が増え、P社としても費用が増えます。3,200の40%である1,280が非支配株主持分です。

非支配株主に帰属する当期純利益 1,280 / 非支配株主持分 1,280

となるはずですが、非支配株主に帰属する当期純利益は費用の科目なので、利益剰余金(期首)に変更します。非支配株主持分は純資産の科目なので、(期首)をつけます。

利益剰余金(期首) 1,280 / 非支配株主持分(期首) 1,280


次に当期の連結修正仕訳を書きます。

まずは売掛金と買掛金の相殺消去をします。

買掛金 100,000 / 売掛金 100,000

売掛金と買掛金の相殺消去にともなって、貸倒引当金の消去も行います。100,000の4%は4,000ですが、3,200はすでに終わっているので、差額の800となります。

貸倒引当金 800 / 貸倒引当金繰入 800

これに伴って、非支配株主持分を増やす仕訳をします。貸倒引当金800の40%は320です。

非支配株主に帰属する当期純利益 320 / 非支配株主持分 320


上の太字の5つの仕訳がQ2の解答です。


この動画と教科書の解説が利益剰余金(期首)に振り替える点において、異なっているのですが、どう考えれば良いのか私にはわかりません。





共通テーマ:資格・学び

翻訳家が洋書の積ん読を解消するための速読術を解説します [資格・学び]



翻訳家の堂本秋次さんが速読法を教授してくださっています。翻訳家ですから、速読ができないと商売にはなりませんよね。

でも、一般人は、そこまで速読ができなくても支障は出ないと思います。私も若い頃は教室でこういう方法論を説くことがありました。音読をやめろとか、なんとかね。結果、学生が速読できるようになったかといったら、そんなことは1年足らずでは無理に決まっているのです。

最終的に、私が至った結論は、速く読むためには、ゆっくり正確に読む練習をすることでです。文法や単語の理解を深めることは当然で、その上で、音読をして発音の勉強もしながら、行間も深く考える作業をするのです。キーワードを抜き出したり、要約をしたり、疑問点も書き込んだり。そういう精読ができるようになると、語彙力もつくし、文法理解も進むし、知識が深まるので内容も想像できるようになるし、結果、読むスピードが上がるということになるのです。

ただもちろん、その間に老眼が進み、勉強するのも億劫になり、英語学習に対する興味関心も薄れ、情報処理速度は遅くなって行きます。老いには勝てないのです。

表面的な方法論を唱えるのは簡単ですし、勉強したつもりになれますが、それは束の間のことです。ビジネス書や自己啓発本を読んで、勉強したつもりになった人と同じレベルです。

速読なんてあまりに馬鹿馬鹿しいのです。日本語だって、そんなに速度を上げて読めるものではありませんし、そうしたところで内容は頭に入ってきません。スマートフォンのニュースなんて、薄っぺらい内容しかないので、スキミングをして終わりです。読み終えた瞬間にすっかり内容を忘れているものです。TOEICの勉強と同じようなものです。私に言わせれば、ただの時間の無駄です。

積読するくらいなら、最初から本を買わないのが最善です。




共通テーマ:資格・学び

【簿記2級 商業簿記】2023年度版テキストP424 連結会計④連結会社間の取引の動画解説 [簿記]



資本連結が終わったので、ここからは成果連結に関する仕訳です。

Q1は連結会社間の取引の消去の問題。P社のS社に対する「売上」とS社のP社からの「仕入」を消去します。連結会社間の商品の移動に過ぎませんので、それを儲けにしてはいけません。それを許すと、商品を行ったり来たりさせるだけで、儲けを偽装することが可能になってしまいます。

連結会計では「売上」は「売上高」、「仕入」は「売上原価」となります。

仕入れがなかったものとするので、売上原価を右に、売上もなかったとするので、売上高を左に書きます。

売上高 660,000  / 売上原価 660,000


Q2も連結会社間の取引の消去の問題です。P社はS社に対して短期貸付金400,000があり、受取利息が2,000とのこと。問題文には書かれていませんが、S社側から見ると、P社に対して短期借入金と支払利息があるということです。それらを相殺消去します。短期貸付金は資産なので右、同額の短期借入金は負債なので左に書きます。受取利息(収益)と支払利息(費用)も同様にホームポジションと反対側に書いて相殺します。

短期借入金 400,000 / 短期貸付金 400,000
受取利息 2,000 / 支払利息 2,000

ここまでは簡単です。

Q3は手形取引の問題です。期日が到来して決済したものは無視します。P社がS社から受け取った約束手形のうち期日未到来のものは250,000です。そのうち40000を買掛金の支払いのために外部の企業へ裏書して譲渡しています。

約束手形の裏書というのはわかりにくいので説明しておきます。相手先の企業に納品したときに、相手先の企業は現金を支払うのではなく、あとで代金を支払う約として手形なるものを発行することがあります。借金の証明書です。受け取った側は、その期日が到来した日以降に銀行に持っていくと現金化してもらえます。その約束手形は現金同様に扱えるので、受け取った約束手形を別の企業との取引の代金として支払うことができます。そのときに、裏面に自社の名前などの情報を記入して、相手先に手渡します。相手先の企業は期日を迎えたときに銀行に持って行って現金を受け取ることになります。しかしながら、もともとその約束手形を発行した企業が銀行に借金を支払わなければ、裏書した側の企業が借金を立て替える義務が発生します。それが約束手形の裏書です。

この問題で、P社が仕入先に、裏書した受取手形40,000を渡したケースでは、連結グループのS社が発行した手形をそのまま外部に移動させただけで、自分の利益にしたわけではないので、連結会計仕訳をする必要はありません。

まずは簡単なところから片付けます。

P社が金庫に保管している受取手形は150,000あります。これはS社が発行した支払手形ですので、グループ間を移動しただけです。その二つを無かったものにします。支払手形は負債、受取手形は資産ですから、ホームポジションの反対側に書きます。

支払手形 150,000 / 受取手形 150,000

次に、割引した手形の処理をします。手形の割引とは、手形を期日到来前に銀行に持って行って、手数料(利息)を支払って現金化することです。その支払利息は損失です。勘定科目では手形売却損になります。

S社が発行した支払手形60,000をP社が受け取って、それを銀行で現金化したということなのですが、連結グループ全体が銀行から短期でお金を借りたことを表します。したがって、支払手形を(正しい勘定科目である)短期借入金に振り替えます。振り替えるというのは、勘定科目を変更するということです。ただ名前を変えるだけです。

支払手形 60,000 / 短期借入金 60,000

最後に、P社が銀行で手形を売却して支払った手数料(手形売却損)は、(正しい勘定科目である)支払利息に振り替えておきます。これはお金を借りて、利息を払った形と一緒だからです。

手形売却損 300 / 支払利息 300









共通テーマ:資格・学び

【簿記2級 商業簿記】2023年度版テキストP410 連結会計③連結第2年度の仕訳の動画解説 [簿記]



連結第2年度の連結会計の問題です。

開始仕訳は連結第1年度と同じです。ここでは使って良い勘定科目の中に「(期首)」が含まれていないので、そのままにします。X1年3月31日の貸借対照表のS社の数字を使います。投資と資本の相殺消去をするので、S社株式は左に仕訳し、純資産の項目は左に仕訳します。左に差額が出るので、「のれん」とします。

資本金 100,000     / S社株式 130,000
資本剰余金 30,000     非支配株主持分 80,000
利益剰余金 70,000
のれん 10,000

次に、「のれんの償却」を行います。

のれん償却 1,000 / のれん 1,000

のれんは10,000で、償却期間は10年なので、1年分は1,000ということです。

次に、「子会社の当期純利益の振り替え」を行います。

非支配株主に帰属する当期純利益 12,000 / 非支配株主持分 12,000

非支配株主持分は40%ですから、S社の当期純利益30,000の40%は12,000です。

次に、「子会社の配当金の修正」を行います。

受取配当金 6,000    / 利益剰余金 10,000
非支配株主持分 4,000

S社の配当金は10,000です。これは利益剰余金から出るので、右に利益剰余金と書きます。受取配当金の 6,000は親会社の取り分(60%)ですが、それを消去します。合わせて、非支配株主持分4,000も取り消します。

次に費用と収益の科目を「利益剰余金」に振り替えます。費用と収益の科目損益計算をして、当期の利益を算出するのに使われて、当期のうちに消えてしまい、翌期に引き継がれません。これを利益剰余金に振り替えることで翌期に引き継ぐという考えのようです。

利益剰余金に振り替えるのは以下の3つです。

「のれん償却 1,000」
「非支配株主に帰属する当期純利益 12,000」
「受取配当金 6,000」

ここまで仕訳の中で同じ勘定科目をひとつにまとめます。

利益剰余金 70,000+左にある「のれん償却 1,000」+「非支配株主に帰属する当期純利益 12,000」+「受取配当金 6,000」ー「利益剰余金 10,000」=79,000

これを書き直すと以下のようになります。

資本金 100,000     / S社株式 130,000
資本剰余金 30,000     非支配株主持分 80,000
利益剰余金 79,000
のれん 10,000

これがX2年度の開始仕訳になります。

次に、「のれんの償却」を前期と同様に行います。

のれん償却 1,000 / のれん 1,000

次は、「子会社の当期純利益の振り替え」を行います。

[資料 IV] に記載されているS社の当期純利益40,000を使います。非支配株主持分は40%でしたから、160,00になります。

非支配株主に帰属する当期純利益 16,000 / 非支配株主持分 16,000


次に、「子会社の配当金の修正」を行います。[資料 IV] に記載されているS社の配当金は20,000。P社の受け取り割合は60%でしたから、12,000です。利益剰余金は20,000ですから、非支配株主持分は8,000です。


受取配当金 12,000    / 利益剰余金 20,000
非支配株主持分 8,000


Q2のX2年度の連結貸借対照表に計上されるのれんの額は、2年目ですから、2年分の2,000分を差し引いて、8000です。

Q3のX2年度の連結貸借対照表に計上される非支配株主持分の金額は、上で行った仕訳をもとに計算します。左にある88,000と16,000を足して、そこから8,000を引けば、96,000となりますです。


解説動画では11:17あたりから、よせだ先生はタイムテーブルの解説をしています。

タイムテーブルを使って解く方法は、連結2年度以降の開始仕訳を書くときに使うと便利。しかし、運が悪く連結2年度以降の開始仕訳が出題されなければ、タイムテーブルは使わなくて済むし、この方法は資本連結の部分にしか使えないので、成果連結は仕訳を別途書く必要が出てくるそうです。ということで私の脳のキャパシティを考えると、ここまで学習する必要はないと思います。もしそんな意地悪な問題が出たら潔く捨てて次回の受験に期待します。



共通テーマ:資格・学び

【VLOG】鮮やかな未来をつくる地味な一日 |宅建|社会人|資格勉強 [宅建士]



ディスるつもりは全くなんですけど、こういう学習の記録動画を作成し編集している時間は勉強時間に当てられないのですから、もったいない気がします。息抜きになっていいのかもしれませんけど。

私は目下、春休みが終わるまで、ひたすら簿記2級の問題の復習をかねて、自分自身に解き方を解説をする作業をしています。文字化する、言語化することで、なんとなくわかったからいいや、といういい加減な理解から卒業しようとしているのですが、そういう作業は恐ろしく時間がかかりますね。練習問題を解くだけなら5分とか10分とかで済むようなところがその数倍くらいかかるのです。昨日も1カ所の問題がうまく説明できず、何度も教科書を読み直し、わかっていなかったところを抜き出し、その論理の隙間を自分で埋めるということをしていたら2時間以上経ってしまいました。学習というのはそういう作業を込みで行うものですから、無駄ではないのですが、頭のいい人なら、一瞬で理解してしまうようなところなのだと思うと、なんだか自分こそ時間を無駄にしているような気分にもなります。








共通テーマ:資格・学び

【自給自足生活】ガスも水道もないシベリアの田舎の1日ルーティン [雑感・日記・趣味・カルチャー]



シベリアの生活がおしゃれに感じます。この方はMacBookでリモートワークしているし、食べ物もおいしそうだし、外には馬も走っているし。ガスや水道はなくても、火もあるし水もありますしね。



春なので、私の睡眠時間が長くなりました。そのせいで変な夢を見ることが多いのです。夢の中で、私は誰かに頼まれて恐ろしく高い場所によじ登って行きました。家具などが不安定に積み上げられている場所をボルダリングよろしく登る状態なので、足をガクガク震わせながら、ものにしがみついて必死に登っていきました。

頂上に到着すると、足元には、ホコリをかぶった他人の所有物がゴロゴロと転がっている中で、私が高校時代に読んだ本が何冊か散らばっていました。私はそれを手に取って下界には降りていけない状態です。そこで目が覚めた次第です。なんだか目覚めが悪いです。この夢はどういう意味なのでしょうか。非常にシンボリックに思えます。












共通テーマ:日記・雑感